引っ越しに赤帽を使うのはどんな時?引越業者との違い。

費用と見積り
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普通「引っ越し」と言えば、引越業者に頼むものと思っていませんか?場合によっては、赤帽(運送業者)を利用する方が安くお得になる場合もあるのです。

そこで今回は、まず「引越業者」と「赤帽」の違いを知り、そのうえで、どういった場合に利用するとお得なのかを説明していきます。

引っ越しに赤帽を使う場合はどんなとき?引越業者との違い。

仕組みの違い。

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[引越業者]:

各引越業者がそれぞれの引越会社として、営業しています。

[赤帽]:

正式名称は「全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会」と言い、一つの会社ではなく、個人で配送業を営む人たちの協同組合です。ですから、運送を請け負うドライバーは、それぞれ独立した個人事業主として営業しています。

サービスの質について。

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[引越業者]:

各引越業者によりサービス内容に特色がある引っ越し専門業であり、年間で相当数の引っ越し件数をこなしていて、また、大手では各社独自の研修体制を設置し、現場に出る前に研修を受けさせているので、一定レベルの質は期待できます。

大抵の場合、梱包資材は無料で提供してくれます。

[赤帽]:

あくまでも個人の運送業社の協同組合(個人事業主の集合体)です。引っ越し専門ではありませんし、各事業主によりサービス、手際の良さなど、技量は様々と言わざるを得ません。よって、出来れば知り合いに以前利用し評判の良かった事業主(ドライバー)さんを紹介してもらえると、安心です。

梱包資材の提供は無し。あなた自身で準備する必要があります。

「引越業者」、「赤帽」どちらも一定額の保険に入っているので、荷物に破損があった場合の補償面での心配はありません。

基本料金体系について。

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[引越業者]:

荷物の量、作業量に応じて、あらかじめ算定された見積もり料金が、そのまま「引越し料金」となります。よって、渋滞で多少時間が掛かろうとも、作業が長引こうと料金は変わらない。

[赤帽]:

移動、引越し作業に伴う、「拘束時間(チャーター時間)」に基づく、時間毎の料金体系となっています。

これを赤帽では「荷物のタクシー」と表現しています。よって、渋滞で時間が掛かったり、作業が長引いた場合、料金は高くなります。また高速料金などは別途加算される点にも注意が必要です。

作業人数の違い。

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[引越業者]:

一般的には最低でも2人の作業員が作業に当たるため、最低2人分の人件費が掛かります。

[赤帽]:

ドライバーが作業も兼任するので、最少1人分の人件費で済む。

⇒しかし大物家電など一人で運べない荷物は、あなた自身の手伝いが必要になる場合もあります。必要に応じて2台&2人も手配可能ですが、それをしてしまうと、引越業者に頼むのと変わらなくなってしまうかもしれません。

どの位の荷物まで載せられるの?引越業者と赤帽の比較

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[引越業者]:

荷物の量に応じて、軽四トラック~1tトラック、2t、4t、10tなどと細かく、適切なサイズのトラックを手配してもらえます。

[赤帽]:

基本的に「軽自動車」サイズのトラック(軽貨物車)なので、荷台の大きさは幅140㎝×奥行190㎝程度(トラックの場合)、パネルバン、バンなど異なる赤帽車種の場合、これよりも若干小さくなります。

最大積載量350㎏となっていて、荷物の量がそれ以上になってしまうような場合に代わりのトラックをお願いすることは出来ません。(1サイズしかない)

その為、

引っ越しに赤帽を利用できるのは、荷物の少ない単身者(一人暮らしの方)がメインとなります。

赤帽で運べる荷物量の目安として、公式サイトには以下の例が出ています。

例①:冷蔵庫(小)1個、シングルベッド1台、エアコン1台、スキー1式、机・いす1式、テレビ1台、パソコン1台、食器棚1台、ダンボール(中)10個

例②:洗濯機1台、冷蔵庫(小)1個、テーブル1台、衣装ケース3個、オーディオ1式、衣装ロッカー1個、ダンボール(中)10個

例③:洗濯機1台、冷蔵庫(小)1個、ストーブ1個、机1個、コタツ1台、テレビ1台、布団1式、カラーボックス1個、衣装ケース3個、ダンボール(中)10個

参考:赤帽引越し案内

各トラック毎(レンタカーで借りられるワンボックスカーの情報も有)の積載できる荷物量を詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧下さい。

引っ越しトラックどのぐらいの荷物が積めるのか?各サイズの比較と積載例

概算費用の見積もり比較(一例)

見積もり条件:移動距離20㎞以内、東京都23区内(隣の区)への引っ越し、通常期、平日午前、荷物量は、赤帽で運べる荷物量(前項の目安量参照)

[引越業者]:

数社の見積もり平均価格38,000円(3万~5万円が相場)、作業員2名

[赤帽]:

作業時間2時間以内・走行距離20㎞以内の場合で、

13,750円(税込み、1台1工程・ドライバー1名)

但し、土曜、日曜・祝日の場合は「2割増」、引越し繁忙期2月15日~4月15日は「1割増」

赤帽の料金は、全国どこでもほぼ同一料金です。一部東北・北海道などでこれよりも若干安い場合がありますが、これがひとつの目安料金となります。

以上を見ればわかる通り、赤帽を利用した場合、引越業者の値段の1/3程度に抑えることが出来ます。

注:どちらも正確には、見積もり依頼をしてから最終判断しましょう。

赤帽に載らない荷物量なら「レントラ便」というサービスもアリ

もし、赤帽に載る荷物量より多い場合は、似たような時間制料金システムを採用している「レントラ便」というサービスの利用を検討しても良いかもしれません。

引っ越し用の車両も、軽貨物車だけでなく、1t車、2t車まであります。

普通の引越業者と違う一番の特徴は、距離制ではなく、時間制料金(30分3,980円~:軽トラックの場合)という点です。
そして、長距離引越しにも対応してはいますが、「31㎞以上」は1㎞毎に200円の割り増し料金が掛かるので、主に近距離の需要(31㎞未満)にこたえたサービスです。
基本的には、「ドライバー1名とトラックのレンタル」をするという考え方で、セルフ引っ越し(自分がメインで荷物を運び、ドライバーが手伝う)が基本です。オプションで引っ越しお手伝い(追加の作業員)をお願いするといった形です。

レンタカーのように使用時間毎の料金が明確になっているので、特殊な荷物の搬入などが無く引っ越しの時間が読みやすい人にとっては、分かりやすい料金体系です。

料金は、引越しの場合を想定すると、あなたの旧居までの移動(到着)及び作業終了後、そして渋滞による延長では料金が掛からない仕組みとなっていて、まさに引越業者にお願いするのと同じ感覚で利用出来ます。

この「レントラ便」であれば、単身者以外の引越しでも問題ないでしょう。言わば「赤帽の大きいトラック版」です。

今まで単身向けには、安く引っ越しできると人気の赤帽でしたが、赤帽がカバーできない「二人+幼児ぐらいの小さな家族向け(2tショートトラック)までの需要」をうまく狙った上手な商売だと思います。

各サイズ毎の料金を「レントラ便」公式サイトを参考に表にまとめました。

料金
車のサイズと作業手伝30分1時間2時間3時間4時間4時間以上
軽トラ(手伝い無)3,9807,02010,54017,60019,620要問合せ
軽トラ(手伝い有)4,9808,78013,18022,00024,530要問合せ
1tバン(手伝い無)4,9808,96015,20020,00022,300要問合せ
1tバン(手伝い有)5,98011,20019,00025,00027,880要問合せ
2tアルミバン(手伝い無)6,98012,09018,32024,54029,430要問合せ
2tアルミバン(手伝い有)7,98015,12022,90030,68036,790要問合せ

注:本来は30分単位なので、1.5時間や2.5時間などの料金設定もありますがここでは分かりやすくするために省略しています。

赤帽の場合の2時間以内13,750円と比較してみても、若干ですがレントラ便は安い料金設定を実現しています。

但し、ひとつ注意点ですが、

公式サイトにも記載されている通り、『2tトラック』で引っ越しする際は、利用最低時間は3時間から、そして、ドライバー以外にお手伝い頂く男性2名が必要という点です。

引越しを依頼する方が男性の場合、自分が手伝うとしてももう一人友達か誰かに手助けを頼まなくてはいけないという事になります。

このオプション料金となる作業員の単価が1名、1時間以内8,780円(平日)、9,700円(土日祝日)、

4時間以内15,120円(平日)、18,140円(土日祝日)と結構割高(繁忙期はさらに2割増し)である点には注意が必要です。

その他の注意点は、まだサービス拠点が少ない為、出発地、立寄り地、到着地のいずれか1地点が、関東、東海、関西、宮城、岩手のどこかでなくてはならないという点です。

以上の条件に合えば、「レントラ便」利用する価値有るかもしれません。

公式サイトはこちら。

ドライバー付きレンタルトラック「レントラ便」

結論

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赤帽を使うとお得なのはどういう場合か?

  • 荷物が少ない単身者で、かつ先に紹介した荷物量(最大350㎏)で収まりそうな場合。
  • 近距離の引っ越し(同一市内や隣町など移動距離が少ない場合、目安20㎞以内)
  • あなた自身が引っ越し作業を手伝える場合

以上の条件に当てはまる方は、

赤帽を上手に利用すれば、引越業者を使う場合よりも、半分から1/3の費用で済ますこともできるかもしれません。

赤帽と唯一提携している一括見積もりサービスは、LIFULL引越し見積もり です。

また、赤帽に乗らない荷物量なら、ドライバー付きレンタルトラック「レントラ便」を上手に使えば引越業者よりも安く抑えられます。

についてお伝えします。

赤帽以外にも、少ない荷物&近距離の引越しの場合、引越し料金がかなり安くなる『ハイムーブ(Hi!MOVE)』という引越しシェアリングサービスもあるのでチェックしてみて下さい。

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