今回は、普通自動車、軽自動車、原付バイク、自動二輪など車両別に、引っ越しに伴う住所変更及び登録変更について、個別に解説していきます。
その辺にも注意して、あなたが所有している車、バイクについて、必要な手続きをしっかりと理解してから、手続きに行ってください。
なお、今回も長文となっていますので、目次からクリックし必要な項目のみ目を通すだけでもOKです。
実際の車やバイクの引っ越し見積もりをするには、以下の記事をご覧下さい。引っ越し『方面別』に、『車種別』に詳しく見積もり比較しています。


普通自動車、軽自動車の住所変更手続き
普通自動車と軽自動車では、手続き先などが異なるので、それぞれ別々に手続きを行う必要がある点に注意してください。
(1)普通自動車の変更手続き
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普通自動車の場合、変更手続きをしなければならないものは、2つあります。
1つは、保管場所(車庫証明)の変更手続き⇒警察署
もう1つは、自動車の変更登録手続き⇒運輸局、自動車検査登録事務所
です。
自動車保管場所証明書(通称「車庫証明」)の変更手続き
順序としては、こちらの『自動車保管場所証明書(通称「車庫証明」)の変更手続き』を先に行って下さい。
これを行ってからでないと、次項の「自動車の変更登録手続き」が出来ません。
電子申請についての詳細は、自動車保有関係手続きのワンストップサービス参照
警察署での手続き可能日:土日、祝日、年末年始を除く、平日(8:30~17:00まで)
警察署で手続きをする人:本人のみ(代理人不可)
変更手続き期限:保管場所変更(=引っ越し日)から15日以内
必要な書類など:
・印鑑
・自動車保管場所証明申請書
・保管場所標章(車に貼るステッカー)交付申請書
・保管場所の所在図、配置図
・保管場所が自己所有である場合⇒保管場所使用権原疎明書面(自認書)
・保管場所が他人所有(月極駐車場など)である場合⇒保管場所使用承諾証明書
別途手数料:各都道府県により若干の違いはありますが、東京都の場合、車庫証明申請料2100円、ステッカー申請料500円となっています。
また、現在は電子申請を受け付けている場合もあるので、自動車保有関係手続きのワンストップサービスで該当地域か確認してみてください。電子申請であれば、365日、24時間申請可能なので、とても便利です。次項の「自動車の変更登録手続き」さらには「自動車税の申告」まで、手続きのワンストップ化が可能です。
なお、新しい「車庫証明」が交付されるまで1週間ほど時間が掛かります。
自動車の登録変更手続き
例えば、品川ナンバーから足立ナンバーに変わるなど、ナンバープレートの変更が必要な登録変更(管轄地変更)を行う場合は、変更する実車(自動車)を持ち込む必要があるので、注意が必要です。それ以外の場合は、書類上(車検証)の住所変更だけで済みます。
電子申請についての詳細は、自動車保有関係手続きのワンストップサービスを参照
運輸支局等での手続き可能日:土日、祝日、年末年始を除く、平日(8:45~16:00まで、但しお昼休憩有)
手続きをする人:本人、代理人可
変更手続き期限:保管場所変更(=引っ越し日)から15日以内
必要な書類など:
・自動車検査表(車検証)
・自動車保管場所証明書(車庫証明)
・新住所の住民票
・申請書
・手数料納付書(自動車検査登録印紙を添付)
・印鑑
・別途手数料:登録手数料350円、ナンバープレート交付手数料(自動車登録番号の変更を伴うときに必要)約2000円となっています。
・代理人が申請する場合は、別途委任状などが必要になります。
もし、あなたが自分でナンバープレートの変更を行おうと思っている場合には、詳細の手続き方法や代行業者の利用について、別記事『引っ越しして車のナンバープレートを変更しないとどうなる?変更費用や具体的手続き、代行業者利用法まで詳しく紹介』で確認するようにして下さい。
(2)軽自動車の変更手続き
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軽自動車の場合、変更手続きをしなければならないものは、2つあります。
1つは、「保管場所届出」の提出手続き。但し対象地域の場合のみ必要⇒警察署
もう1つは、自動車の変更登録手続き⇒軽自動車検査協会
です。
保管場所届出の提出
軽自動車の場合、普通自動車で必要だった「車庫証明」は必要ありません。その代わりに、車の保管場所(駐車場)が各都道府県で設定された対象地域に該当する場合は、「保管場所届出」を管轄の警察署に提出する必要があります。
あなたの車の保管場所が対象地域かどうかは、各都道府県警察署のホームページなどで確認してください。
あなたの住んでいる地域が対象地域の場合は、届け出を行います。
警察署での手続き可能日:土日、祝日、年末年始を除く、平日(8:30~17:00まで)
警察署で手続きをする人:本人のみ(代理人不可)
変更手続き期限:保管場所変更(=引っ越し日)から15日以内
必要な書類など:
・印鑑
・自動車保管場所届出書
・保管場所標章(車に貼るステッカー)交付申請書
・保管場所の所在図、配置図
・保管場所が自己所有である場合⇒保管場所使用権原疎明書面(自認書)
・保管場所が他人所有(月極駐車場など)である場合⇒保管場所使用承諾証明書
別途手数料:各都道府県により若干の違いはありますが、東京都の場合、車庫証明申請料2100円、ステッカー申請料500円となっています。
軽自動車の登録変更手続き
ナンバープレートの変更が必要な登録変更(管轄地変更)を行う場合は、ナンバープレートを返還し、新しいナンバープレートを受け取ります。それ以外の場合は、書類上(車検証)の住所変更だけで済みます。
手続き可能日:土日、祝日、年末年始を除く、平日(8:45~16:00まで、但しお昼休憩有)
手続きをする人:本人、代理人可
変更手続き期限:保管場所変更(=引っ越し日)から15日以内
必要な書類など:
・自動車検査表(車検証)
・新住所の住民票もしくは印鑑証明書
・自動車検査証記入申請書
・軽自動車税申告書
・印鑑
・別途手数料:申請手数料は無料、新旧住所地で管轄が異なる場合は、ナンバープレート代が必要となります。
・代理人が申請する場合は、別途委任状などが必要になります。
原付バイク、小型~大型バイクまでの住所変更手続き

aidigital / Pixabay
バイクと一口にいっても、原付の50㏄からハーレーなどのように1000㏄を超えるものまで、その排気量は様々です。その為バイクの場合、排気量で細かく分かれています。
①【原動機付自転車(原付一種)】=通称「原付」もしくは原付バイク:50㏄以下(ナンバー小型の白色)原付免許で乗れる=普通自動車免許を取るとおまけで付いてくる
②【原付二種】:51~90㏄(ナンバー小型の黄色)と91~125㏄(ナンバー小型の桃色)普通自動二輪車免許(小型限定の場合でも)で乗れる。
③【軽二輪】:126~250㏄(ナンバー白色)普通自動二輪車免許で乗れる。
上記ここまでの車種は車検不要
④【普通二輪】:251㏄~400㏄(ナンバー緑枠付き白色)普通自動二輪車免許で乗れる。
⑤【大型二輪】:401㏄~無制限(ナンバー緑枠付き白色)大型自動二輪車免許が無いと乗れない。
と、道路交通法制度上では、5種類(正確には6種類)にも分かれています。
しかし、
ひとつは、125㏄以下のバイク(原付一種と原付二種)の場合⇒各市区町村で手続き
2つめは、126㏄~250㏄のバイク(軽二輪)の場合⇒新住所地管轄の運輸支局、自動車検査登録事務所(税制上は都道府県管轄:税金3600円/年)で手続き
3つめは、251㏄以上のバイク(小型二輪)の場合⇒新住所地管轄の運輸支局、自動車検査登録事務所(税制上は国管轄:税金6000円/年)で手続き
軽二輪と251㏄以上は、手続き場所は一緒ですが、車検の有る無しで、そろえる書類が異なるので、分けてあります。
なお、バイクの場合も普通自動車とは違い、実車の持ち込みは不要(ナンバープレートだけあればOK)です。
(1)125㏄以下のバイク(原付一種と原付二種)の場合

StockSnap / Pixabay
同じ市区町村内で引っ越しした場合
ナンバーが変わらないので、役所で「転居届」を出すだけで、特にバイクの手続きは必要ありません。
他の市区町村へ引っ越しした(引っ越す)場合
旧住所の役所ではナンバープレート返納(廃車)の手続きを行います。
手続き可能日:土日、祝日、年末年始を除く、平日(8:00~17:00)
手続きをする人:本人、代理人可
変更手続き期限:特に期限なし
必要な書類など:
・ナンバープレート
・標識交付証明書
・印鑑
・手数料:原則無料(但しナンバープレートが返納できない場合は弁償代数百円が必要です。)
・代理人が申請する場合は、別途委任状などが必要になります。
新住所の役所では、再度登録手続きを行い、標識交付証明書と新しいナンバープレートを交付してもらいます。
手続き可能日:土日、祝日、年末年始を除く、平日(8:00~17:00)
手続きをする人:本人、代理人可
変更手続き期限:特に期限なし
必要な書類など:
・軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書
・廃車申告受付書(廃車証明書)
・新住所が確認できる本人確認書類
・印鑑
・手数料:無料
・代理人が申請する場合は、別途委任状などが必要になります。
しかし、中には引っ越し直前・直後も使いたい人はいるでしょう。その場合には、引っ越し先の新住所の役所で、一括して廃車と登録手続きを行う方法もあります。
但しこの場合、新住所地の役所で「旧住所地のナンバーのまま」廃車のみの手続きを行うことはしてくれません。
この措置はあくまで、必ず一緒に登録をするということで、旧住所のナンバーでも廃車手続きをしてもらえるという様に理解してください。
手続き可能日:土日、祝日、年末年始を除く、平日(8:00~17:00)
手続きをする人:本人、代理人可
変更手続き期限:特に期限なし
必要な書類など:
・軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書
・旧住所での標識交付証明書
・旧住所でのナンバープレート
・新住所が確認できる本人確認書類
・印鑑
・手数料:原則無料(但しナンバープレートが返納できない場合は弁償代数百円が必要です。)
・代理人が申請する場合は、別途委任状などが必要になります。
(2)126㏄~250㏄のバイク(軽二輪)の場合
photo credit: Takashi H Kawasaki ninja 250 via photopin (license)
原付バイクとは異なり、引っ越し前に手続きは必要ありません。引っ越し後に新住所地を管轄する運輸支局、自動車検査登録事務所で手続きを行います。
なお、原付の場合(各市町村役所)とは管轄が異なるため、同じ市区町村内での引っ越しでも手続きが必要になる点に注意してください。
手続き可能日:土日、祝日、年末年始を除く、平日(8:45~16:00まで、但しお昼休憩有)
手続きをする人:本人のみ(代理人不可)
変更手続き期限:引っ越し後14日以内(車両運送法による)
必要な書類など:
・軽自動車届出済証(車でいう車検証のようなもの)
・自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)証書
・新住所の住民票
・印鑑
・ナンバープレート(管轄が変わる場合のみ)
・ナンバープレート代(同上)
・手数料:印紙代などで数百円
ここまでを運輸支局等に行く前に準備、以下の書類は運輸支局等で入手する。
・軽自動車税申告書
・軽自動車届出済証返納届(管轄が変わる場合のみ)
・軽自動車届出書(管轄が変わる場合)または、軽自動車届出済記入申請書(管轄が変わらない場合)
参考:3分でわかる バイクの住所変更 ガイド 250cc 軽二輪
(3)251㏄以上のバイク(小型二輪)の場合
photo credit: 246-You 東京モータショー YAMAHA YZF-R1 WGP50th Anniversary Edition via photopin (license)
251㏄以上のバイクになると、2年に1回車検が必要となっています。その関係で準備する書類が異なります。しかし、手続き自体は、125㏄~250㏄の軽二輪と同じです。
手続き可能日:土日、祝日、年末年始を除く、平日(8:45~16:00まで、但しお昼休憩有)
手続きをする人:本人のみ(代理人不可)
変更手続き期限:引っ越し後14日以内(車両運送法による)
必要な書類など:
・自動車検査証(車検証)
・新住所の住民票
・印鑑
・ナンバープレート(管轄が変わる場合のみ)
・ナンバープレート代(同上)
・手数料:印紙代などで数百円
ここまでを運輸支局等に行く前に準備、以下の書類は運輸支局等で入手する。
・軽自動車税申告書
・ODR1号シート(申請書)
・手数料納付書
意外と忘れがちな「JAF」や「Zutto Ride(旧JBR)」の住所変更手続き
ここまでで、車やバイクの「車両本体」の住所変更手続きは、終わったかと思います。
しかし、意外と忘れがちなのが、「JAF」などのロードサービスを利用している場合。バイクの場合は全国でバイクロードサービスを提供している「Zutto Ride(旧JBR)」になるでしょうか。
JAF(Japan Automobile Federation)日本自動車連盟の場合
(1)インターネットで手続きを行う
JAFの場合、インターネットからも手続き出来ますが、それを利用するには、まず「JAFマイページ」で登録作業を済ませておく必要があります。
まだ登録が済んでいない方は、「JAFマイページ」で登録を済ませてから、住所変更手続きをして下さい。
参考:JAF各種変更手続き
(2)電話から手続きを行う
もちろん電話からでも、住所変更を行うことは出来ます。
JAF総合案内サービスセンターの担当窓口の電話番号は、
0570-00-2811(ナビダイヤル:有料)または
048-840-0036(ナビダイヤルが利用できない場合)
また受付時間は、
平日は9時~19時、
土日祝は9時~17時半
年末年始は休業となっています。
(3)まだ会員になっていない場合、年会費とロードサービス料金
JAFの年会費は、4000円です。
今の車は、そうそう故障することもないので、JAFに入っていない人もいるでしょう。
しかし、車が故障しなくても、タイヤのパンクやバッテリー上がり(寿命)は、よくある為、加入しておかないと、トラブルで対応を依頼する時に費用を負担することになってしまいます。
会員でない場合に、トラブル対応を依頼したときの各種ロードサービス料金は、以下のリンクで確認して下さい。
JAFの会員になっていると、故障時の応急処置や、車をけん引して最寄りの修理工場まで運んでくれたりというサービスが、原則無料で、回数無制限で受けられます。
(4)JAFの会員優待割引
普段JAFを利用することがないので、知らない人も多いかもしれませんが、JAFの会員になっておくと、ホテルや美術館、レストランなどで割引優待が受けらます。
例えば、ファミレスのロイヤルホストで通年5%割引きが受けられたり、
ちなみに、引っ越しでは、
「アート引越センター」がJAFの会員向けに割引サービスを提供していて、通年で引越基本料金(車両費+人件費)20%割引を行っています。サカイ引越センターやアリさんマークの引越社も同様に通年20%割引があります。
しかし、その中でも注目は、
詳細は、日本自動車連盟(JAF)で確認してください。
「Zutto Ride(旧JBR=Japan Best Rescue system)」民間会社の場合
こちらの「Zutto Ride(旧JBR)」は、民間会社が提供するロードサービスで、バイク版JAFといったところです。
私が加入したころは「JBR(Japan Best Rescue system)」という名称だったのに、2016年に社名変更されていたとは知りませんでした。
基本のロードサービスプランは、プランに応じて、年会費5900円~9900円まで3タイプ。
その他のプランには、盗難保険プランやフルサポートプランなどがあります。
こちらのサービスでも、全国12000か所以上のホテルやレジャー施設などの割引優待があります。
(1)インターネットで変更手続きを行う
マイ819ログイン/「お客様情報」の変更ページより手続き可能です。
(2)電話から手続きを行う
もちろん電話からでも、住所変更を行うことは出来ます。
電話番号は、
0120-819-249(フリーダイヤル、携帯・PHS OK)
また受付時間は、
毎日10時~19時(年末年始を除く)
参考:Zutto Ride Club よくある質問ー契約の変更・更新・退会についてー引っ越しをして、住所・電話番号が変わったのですが変更の手続きはどうしたら良いですか?
(3)まだ会員になっていない場合
電話での入会は出来ません。
インターネットもしくは、Zutto Ride Clubを取り扱っているバイクショップの店頭にて、いつでも申し込みが可能です。
最後に
住所変更に伴う、車、バイクの手続きはもうバッチリですね。
引越し関連の手続きで忘れているモノが無いかなどについては、こちらの記事にざっと目を通し確認しておくと良いでしょう。
についてです。
こちらの記事も併せてどうぞ。


