引っ越しに伴う保育園や幼稚園の転園、小中学校の転校手続き

各種手続き
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転園・転校手続きの前に。

小さいお子さんのいるご家庭では、引っ越しに伴い、保育園や幼稚園の転園手続き、そして比較的大きいお子さんの場合は、小・中学校の転校手続きをしなければなりません。

引っ越しによって、保育園や幼稚園を変わらなければならない場合は、ちょっと大変なので、事前の下調べが重要となってきます。

「待機児童問題」

「待機児童問題」が起きることは、お母さん方はよくご存じのはずです。これは言うまでもなく、入園できる定員数よりも、入園を希望する人数のほうが圧倒的に多い為、入園出来ない園児が発生してしまうことを指します。

そして、この「待機児童数」は、地域(自治体)ごとでかなりの格差があるということです。

ですから、今までは、通園出来ていた場合でも、引っ越し先付近の保育園や幼稚園に空きがあるとは限りません。

このようなことから、

引っ越しすることが決まったら新居を決める前に、真っ先に、引っ越し先付近の保育園や幼稚園に空きがあるか「調査を開始する必要」があります。
場合によっては、新居を選ぶ条件を、お父さんやお母さんの勤め先に近いことを優先するのか、保育園や幼稚園に入れることを優先するのか、天秤にかける必要も出てきます。
最悪の場合、引っ越しすることを諦めるか、保育園や幼稚園に入園させることを諦めるかしなければなりません。

空きがあるかどうかは、引っ越し先の自治体に問い合わせたり、インターネットで調べてみましょう。

例えば、神奈川県相模原市では、インターネット上で毎月1日現在(年度途中)の利用可能人数(空き人数)を公表しています。

参考:認可保育所等の利用(予定)可能人数-相模原市

公立か私立か

保育園や幼稚園も公立か私立かによってその教育方針は大きく変わります。

公立の保育園であれば、さほど公立の幼稚園と変わりませんが、

特に私立の場合、運営しているのが社会福祉法人や学校法人など様々で、場所によっては、お寺さんやキリスト教系の運営団体がやっている場合もあります。

すると、各宗教・宗派により、教育に特色が出やすくなります。

その為、転園するためには、必ず現地に行って、入園したい保育園の下見をしてから決める必要があります。

認可保育園と認可外保育園の違い。仕組みと保育料。

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認可保育園と認可外保育園の違い

保育園はそもそも「保育所」と呼ばれるところで、保育所に関わる「児童福祉法」という法律で規定されています。それぞれ、数種類にも分かれています。

認可保育園(保育所)

【認可保育所】:保育士の数、保育室の広さ、設備などの様々な条件をクリアした保育所の事。各都道府県などが設置の許可を出します。

【小規模認可保育所】:0歳から3歳未満が対象で、定員が6人以上19人以下となっている小規模な保育所です。

【夜間認可保育所】:夜10時まで子供を預かってくれる保育所です。

認可外保育園(保育所)

認可外保育所とは、その言葉通り、児童福祉法に基づく認可を受けていない保育施設のことを指します。別名「無認可保育所」とも呼ばれます。

なんか、認可外(無認可)保育所というと、ブラックなイメージが付きまといますが、決してそういうわけではなく、あくまで認可保育所に求められる厳しく、細かい決まり(設備の問題や保育士さんの数など)にパスできなかっただけです。

認可外保育所の種類には、

【地方単独保育事業所】:認可保育所の場合は、「国から」助成金が給付されていますが、認可外保育所では、「地方自治体が独自」に助成金を出している場合があります。

【事業所内保育所】:会社の中もしくはそのそばに会社の方で用意してくれている「従業員向け」の保育施設です。小さな子供をもつお母さんでも働きやすいようにと、会社の福利厚生の一環として設けられています。

【病院内保育所(院内保育)】:事業所内保育所の病院版です。病院で働くお母さんの中には、看護婦さんなどもいて勤務時間は不規則です。そんな方は通常の保育園に預けることは難しいため、病院内に設置されています。

認可保育園の点数制

認可保育園の場合、入園できるかどうかは、ひとり親(シングルマザー)であるかや、1日の勤務時間、世帯収入など様々な条件をもとに計算される「点数」によって決まり、点数の高い順(入れるべき優先順)に入園できるようになっています。

また、同じ点数の場合、もともとその自治体に長く住んでいた方が優先されたり、

入園申し込み時点で、その自治体に住民票を移していない場合は、「管外協議」となり、減点対象となってしまう場合もあるので注意しましょう。

ただし、自治体によっては救済措置として、一定期間内に転入することが確実だと証明できる場合に限って、管外協議とはせず、減点対象としていない場合もあります。その場合、それを証明するには、入居予定日が記載された賃貸契約書のコピーなどが必要になります。

認可保育園の保育料

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認可保育園の保育料は、世帯収入によって決定する為、人それぞれ異なります。

これは、市町村民税所得割課税額(所得に応じた住民税の課税額)により、何段階かに階層が分かれ、所得及び市区町村(自治体)により、かなり大きな差があります。

例えば、山口県防府市と神奈川県横浜市を比較してみます。

条件は、認定区分2号(保育利用)、3歳児、保育時間:標準時間の同条件

とした場合の月額保育料は、

山口県防府市の場合、21,000円(48,600円以上72,800円未満)

神奈川県横浜市の場合、12,800円(57,101円以上77100円以下)

カッコ内は収入に基づいた、市町村民税所得割課税額。

参考:平成30年度横浜市子ども・子育て支援新制度利用料(保育料)(月額)

平成30年度 防府市の保育料(月額)

目安として給与所得が年間500万円だとすると、市区町村税(所得割課税額)は約93,000円にもなります。

仮に、市区町村税(所得割課税額)が93,000円の場合では、上記と同条件で計算しても、保育料は、

山口県防府市の場合、26,000円(72,800円以上97,000円未満)

神奈川県横浜市の場合、15,600円(77,101円以上97,000円以下)

カッコ内は収入に基づいた、市町村民税所得割課税額。

と変わってきます。

あなたの住民税額の計算方法は、こちらを参考にしてみて下さい。

参考:juuminzei.com「住民税の納税額を計算してみよう」

ちなみに、「子ども・子育て支援新制度」が平成27年4月に始まっているのですが、これには税金から約7000億円も当てられています。

この制度の有る無しか、私の子供を保育園に通わせていた時(平成27年以前)は、年収500万円以下にも関わらず、3歳児の保育料が月4万円以上もかかっていた覚えがあります。今の方たちは、私たちの時よりかなり恵まれています。

参考:内閣府-よくわかる「子ども・子育て支援新制度」

認可外保育園の保育料や仕組み

認可外保育園の場合、保育園により保育料はまちまちですが、同じ保育園内では年齢に関わらず保育料は一律同じ料金であることが、特徴です。

逆に、公立の認可保育園では、同じ市区町村内の保育園ではどこでも一律料金(但し収入により変動)。

また、入園の申込方法は、認可外保育園の場合、入園したい保育園に直接申し込むのに対し、認可保育園の場合、市区町村役場で申し込みをしなければならない点が異なっています。

以降では、その具体的な転園手続き方法について、説明していきます。

保育園や幼稚園の転園手続き

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認可保育園の転園手続き

【旧居での手続き】

今通っている保育園に、退園する月の1日までに「退園届」を提出し、退園する旨を届け出ます。トラブルを避けるためにも電話や口頭ではなく、必ず書類で提出します。

【転居予定先での手続き】

認可保育園の場合は、申込期限が前月の10日前後(例えば11月から入りたい場合は、10月10日前後が申込期限)、そして転園可能かどうかの結果発表されるのが、前月の20日前後となっています。
年度の途中(例えば9月)で引っ越しをした場合は、定員一杯になっていることが多いので、その時点で欠員が出ているかどうかが非常に重要になります。

保育園の転園手続きに当たっては、以下の書類等が必要となります。

・保育所入所、転園等申込書兼保育の必要性の認定に係る申請書
・就労証明書、就労予定証明書もしくは就労状況申告書(自営業の場合)
・子供の健康状況申告書
・年間給与証明書、年間収入申告書

認可保育園に入れなかった場合は

前述した、認可保育園の「点数制」をベースに考えると、他の自治体からの転入の為、救済措置を利用できなかった場合、住民票を新居の住所に移した段階で「管外協議」の対象からはもちろん外れます。なので、次のタイミングで再度申込してみましょう。

また、転勤などで人の異動が多くなる4月と10月はねらい目です。その時期まで我慢するのも手です。

そのような場合、自宅や職場に近い認可外保育園に一旦通うという方法があります。この方法は、認可保育園の申請中(待機中)に、認可外保育園に預けていると、点数制の評価点が高くなるというメリットがあるからです。

幼稚園の転園手続き

基本的には、保育園のときと手続きはほとんど変わりません。

【旧居での手続き】

今通っている幼稚園に、退園する旨を申し出、「在園証明書」を発行してもらいます。これには、通っていた幼稚園の名前、所在地、あなたのお子さんがいつからいつまで在籍していたかなどが書かれていて、新しい幼稚園への入園手続きに必要な物です。

【転居予定先での手続き】

幼稚園の転入手続きに当たっては、以下の書類が必要となります。

・幼稚園の入園願書
・誓約書
・住民票
・在園証明書(前の幼稚園で発行してもらったもの)

また、幼稚園の場合、通園バスが出ている場合もかなりの割合であるので、通園バスが出ているのか、その場合最寄りのバス停はどこになるのかなども確認しておく必要があります。

なお、私立の幼稚園では、入学金や幼稚園指定の制服やバッグなどが必要になり、何かとお金がかかるので大変です。

小中学校の転校の手続き

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転校の手続き(通常)

転出元(旧居住所地)での手続き

①.転入先の住所を引っ越し先の教育委員会に問い合わせると、どこの学校か教えてくれます。

⇒転入先(新居)が決まらないと、教えてもらうにも聞きようがないので、まず新しく住むところ(住所)を決めましょう。

②.教えてもらった学校へ連絡。転入したい旨を伝える。

③.現在通っている学校へ、学区外へ転校する旨を伝える。と同時に転校に必要な書類、A「在学証明書」及びB「教科用図書給与証明書」の発行を依頼しておく。

④.転出する各市区町村の役所で、転出届を提出する。

⑤.「在学証明書」及びB「教科用図書給与証明書」を学校から忘れず受け取る。但し、小学校卒業後に引っ越し、転入先で中学校へ入学する場合は、A「在学証明書」ではなく、A*「卒業証明書」になります。

転入先(新居住所地)での手続き

①.転入先の各市区町村の役所で、転入届を提出し、新しい住民票を取得する。

②.転入先の教育委員会へ、A「在学証明書」及びB「教科用図書給与証明書」を提出し、C「入学通知書(転入許可書)」を受け取る。

③.転入する学校に、A「在学証明書」、B「教科用図書給与証明書」及びC「入学通知書(転入許可書)」を提出する。

④.基本的にはこの流れですが、各市区町村により証明書の名称や手続きの順序が変わる場合や、特に各市区町村の役所で転入届を出すときに、C「入学通知書(転入許可書)」をもらえる場合と、教育委員会で手続きをしなければならない場合の2通りがあります。

通常、各市区町村の役所で手続きが済むのは、学区(校区)が変わらない場合のみです。

詳細は各市区町村の教育委員会へ確認してください。

転校の手続き(海外から一時帰国し、一時的に入学する場合)

転入先に住民登録する場合と、そうでない場合で手続きが異なるので注意してください。

転入先に住民登録しない場合

一時帰国の場合は、転入先に住民登録しない場合になるので、その場合は各市区町村の役所で手続きは出来ません。

  1. 居住(または滞在)を証明する書類(賃貸契約書やホテルの滞在証明書など)とパスポートなどを教育委員会へ持参して手続きを行い、C「入学通知書(転入許可書)」をもらいます。
  2. 転入する学校に、C「入学通知書(転入許可書)」のみを持って、入学の手続きを行います。

参考:札幌市「市立小中学校の入学・転校等の手続き」

参考:横浜市教育委員会「小中学校の入学手続き案内」

転入先に住民登録する場合(一時帰国ではなく、本帰国し年単位で居住する場合)

転入先に住民登録する場合は、各市区町村の役所で「転入届」を行うので、同じ役所内で、手続きを行うことが出来ます。

転入届を出したら、併せて転入学通知書(または入校票)を受け取ります。

転入する学校へ、転入学通知書(または入校票)を持参し、入学手続きを行います。

最後に

引っ越しに伴い、子どもの転園、転校がある場合も色々と手続きがあり大変です。

今回ご紹介した通り、特に保育園などでは時間的に引っ越し1か月前ぐらいから動き始める必要があることが分かって頂けたかと思います。

また、小さなお子さんがいる場合は、引っ越しによる環境の変化にも敏感(特に友達が変わってしまうことが)なので、メンタル面でのサポートを親御さんのほうでしっかりやってあげるようにしてください。

についてです。

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