家を建て替えたり住まいをリノベーションする為に、引っ越ししなければならなくなった方や、これから家を建て替えたり、住まいをリフォームする予定のある方のために。
今回は、「引っ越しのコツとやることリスト(建て替え/リノベーション編)」と題して、建て替え/リフォームで引っ越しする際の注意点やコツについてお伝えします。
建て替え/リノベーションの際の契約手続きや全体の流れなどについては、住宅/建て替え/リフォーム等についての専門サイトに任せるとして、
ここでは引っ越しのサイトとしての引っ越しに関連する項目に絞って話を進めます。
建て替え/リフォームで引っ越しする時の注意点とコツ
建て替え/リフォームで引っ越しする場合は、2回引っ越しすることになる
新築で新しい土地に家を建てるのではなく、元ある家を解体しその場所に新たに家を建てる場合や、家全体までいかなくとも大規模なリフォーム工事をする場合は、そのまま家に住み続けることが出来ない為、引っ越しする必要が出てきます。
そして、家の建て替えやリフォームで引っ越しする時は、工事の前に仮住まいへ引っ越し、建て替えやリフォームが完了した後に、そこへまた戻るために引っ越しするという形になり、都合2回引っ越しすることになります。
また、建て替えやリフォームしている現場を何度も確認しに行かなければならないことや、わざわざ住み慣れた街から離れる理由もないので、仮住まいへ引っ越しするとしても遠くではなく、同じ町内など近距離の引っ越しになる点が、特徴的です。
これが他の引っ越しと一番異なる点です。
さらには、仮住まいを借りる手続き及び費用の問題、
仮住まいには大きな荷物を置けない(一軒家を借りる場合は別)ので、仮住まい期間中に大きな荷物を預かってくれる場所の確保、
建て替えやリフォーム中は、その現場へ何度か足を運び進捗状況の確認、
そして新しくなった家への引っ越し等と、
1年未満の短期間(一般的に新築住宅を建てる場合で、工事期間は約7か月と言われています。)のうちに様々なことをこなさなければならず、結構忙しくなります。
建て替え/リフォームで引っ越しする場合は、引っ越し会社の「建て替えプラン」を利用するのベストチョイス
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年に2回も引っ越しするのは、非常に大変です。引っ越し荷造りなどの手間もそうですが、ましてや2回分の引っ越し費用となると、金銭面でも大きな負担となります。
その為、建て替え/リフォームで引っ越しする場合は、引っ越し会社各社が用意している「建て替えプラン」を必ず利用してください。
その為、自分でトランクルームなどを探し契約する手間も省け、「一石三鳥」ぐらいのメリット有るサービスとなっています。
普通に2回引っ越しした時との料金比較
ザックリ比較してみますが、
4人家族でダンボールで65箱、その他タンスやソファーの大型家具、一般的な家電がひと揃えある場合の引っ越しを考えてみます。すると手配されるトラックは4tトラックになると思います。
荷物は多いのですが、ほとんどの場合で移動が同じ町内などの近距離(20㎞以内:移動1時間以内)になるので、費用は比較的安くすみ、繁忙期でなく通常期であれば12万円前後になるのが一般的です。
そして、個別にトランクルームを借りると、多くの荷物が収納できる4畳サイズ、空調完備のところでは月額約2万円掛かります。これに初期費用がさらに1.5か月分など乗ってくると、保管費用は、半年で15万円、1年だと27万円もかかる計算になります。
すると、引っ越し12万円×2回分+トランクルーム使用料15万円(半年)=
39万円も掛かってしまいます。
これが建て替えプランを利用すると、引っ越し2回分の費用と保管期間中の保管倉庫使用料金(荷物預かり料金)が含まれ、25万円前後で済み非常にお得です。
以上を見ても分かる通り、
大体引っ越し業者各社とも、個別に2回引っ越しをして、トランクルームを借りて荷物を保管する場合に比べ、30~50%も費用が安く済むのが大きなメリットです。
引っ越し見積もり時の注意点
建て替え/リフォームで引っ越しする場合は、荷物が「それぞれどうなるのか」がはっきりしないと見積もり出来ません。
通常の引っ越しであれば、インターネットの一括見積もりサービスを利用してもいい(基本的には全部の荷物を旧居から新居に運ぶ前提だから)でしょうが、
引っ越し各社の「建て替えプラン」を利用する場合は、必ず「訪問見積もり」をしてもらい、「処分するものはどれか」、「仮住まいに持っていくものはどれか」、「一時保管してもらう分はどれなのか」はっきり伝えて、しっかりと見積もりしてもらいましょう。
荷物の一時保管サービスを利用する上での注意点
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一般的には、ピアノや美術品、骨董品、高価な毛皮製品などは預かってもらえません。
また、一度荷物を預かると、再度引っ越しするまで荷物が出し入れ不可な場合と、いつでも出し入れ可能な場合(但し有料)とがあり、各社で対応も異なります。
詳細は、各社のホームページなどで確認して下さい。
仮住まいはどのようなところがいいのか?
建て替えやリフォームにどのぐらいの期間が掛かるから、仮住まいに何か月住むことになるか、まずは、この住む期間をきちんと算出してください。また、工事の遅れなども考慮し、1~2か月ほど余裕を見ておくといいかもしれません。
賃貸住宅の場合、契約に伴い敷金、礼金、不動産屋への仲介手数料等々、初期費用が多く掛かるのと、基本的には2年契約なので、1年未満の短期契約では、契約できる物件自体が少なくなったり、契約を渋られる場合も多いので注意が必要です。
賃貸アパートやマンション
短期間しか居住しないのに、敷金礼金もろもろ取られるのはいやだなと思う方は、まずは、自分のお願いした建築会社やリフォーム会社に提携している不動産会社を紹介してもらい、初期費用が免除される物件がないか当たってみましょう。
さらに言ってしまえば、建て替えやリフォームを契約する前(探している)の段階で、最初から、不動産部門を持っている会社に建て替え等を依頼すれば、自社の持っている物件から仮住まいが探せるので、これが一番心配いらない方法です。(例えば住友不動産とか)
もちろん、建て替えやリフォームの特典として、初期費用等は一切掛からず、仮住まいに住むことが出来ます。
また、現在では一般的にも初期費用が不要な物件も増えていますので、不動産業者に「短期契約であることと、初期費用が不要な物件」といったような条件を伝えて探してもらいます。
マンスリーマンション
同じく、初期費用が不要なところでは、マンスリーマンションなどが思い浮かぶかもしれませんが、これは通常単身者向けに作っているところが多く、家族で住める広めの物件となるとなかなか探すのが難しいでしょう。
また、初期費用を取らない代わりに、月額の家賃は通常より高めに設定されている点は、注意が必要です。
一戸建て(一軒家)
一戸建て(一軒家)の一番のメリットは、何といっても家が広く、収納スペースも多く取れるため、荷物保管サービスやトランクルームを利用する必要が要らないことです。
そして、後述しますが、ペットが飼えるのが一番のメリットです。
但し、賃貸アパートやマンション同様、なかなか短期で貸してくれる物件が無いのがネックです。
仮住まいに持っていく荷物は出来るだけ少なくする
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仮住まいを選ぶ際に、直接費用(月額家賃)に効いてくるのは、家の広さ(間取り)です。これによって、月額家賃をかなり抑える事が出来ます。
また、今回の建て替え/リフォームを機に、思い切った不用品の処分をすれば、その分だけ引っ越し費用も安く済み、また荷物の保管料も安くあげることが出来ます。
そのことから、まず、不用品の処分を徹底的に行ってください。
不用品の処分については、引っ越し準備作業で最も大事な不用品の処分についてをご覧ください。不用品の処分の仕方によっては、部屋1部屋分の荷物を減らすことが出来るのを実証しています。
不用品処分で荷物が減る前提と、仮住まいには最小限の荷物しか持って行かず、残りの荷物は荷物保管サービスなどで預かってもらえば、間取りが結構狭い物件でも、家族4人でも住むことが出来るでしょう。
あとは、あなたたち家族が、この仮住まい期間中の経費を削ってまで、狭い部屋に住むのか、気持ちも寂しくなるから、多少大きな間取りの物件にするのか(特に大きな一戸建てに住んでいた状態から、狭い物件に移るのは精神的に結構ストレスかもしれません。)は、あなたたち次第です。
こちらの記事も参考に。
「断捨離の不思議な効果とは?幸運を引き寄せた体験談から分かる成功法則」
ペットがいる場合は、一気にハードルが高くなる
一戸建てに住んでいたのなら、大型犬を飼っていたり、猫を飼っていたりと、まさにペットを自由に飼える点も、一戸建てに住む大きなメリットですね。
しかし、これが建て替え/リフォームで賃貸物件を探さなければとなると、一気にデメリットに変わってしまいます。
実家の一戸建てなどで一時的に預かってもらえるなら問題ないですが、そうでない場合は結構大変です。
まず思いつくのが、ペットホテル。ペットホテルで小型犬を1か月間面倒みてもらうと、8万円~10万円ととんでもない金額に。
人間が住めるわ!という結果になるので、これは現実的ではありません。
また、最近「ペット可」という物件も少しずつ増えてきてはいますが、それでも物件全体の数からみるとまだ1/10ほど。あったとしても、基本的には一人暮らし用で広くても二人まで、家族で住めるような物件はほとんどないでしょう。
引っ越し各社の「建て替えプラン」はどんな内容
主な引っ越し会社では以下の会社(50音順)などで取り扱いがあります。なお、専用プランが無かったり、ワンストップで済まない場合もあるので、各社のサービスを比較して、注意して選んでください。
・アーク引越センター「その他のお得なプラン-建て替えプラン」
注:アート引越センターの場合、専用の「建て替えプラン」はありませんが、通常のプランと「荷物預かりサービス」を組み合わせることは可能です。
・アリさんマークの引越社「家族でお引越しタイアップハウスメーカー」
注:アリさんマークの引越社では、建て替え時の荷物一時保管は、提携業者の紹介のみ。
・クロネコヤマト(ヤマトホームコンビニエンス)「建替え引越パックの概要・内容」
注:ヤマトホームコンビニエンスでは、提携の住宅メーカーであれば、特別割引あり。荷物の一時保管は、基本5か月以内。
・佐川急便(SGムービング)では該当するサービスの取り扱い無し
・ダック引越センター⇒2017年9/末で引越事業から撤退、営業終了
・ドリーム引越センター(本社大阪)では該当するサービスの取り扱い無し
・日本通運「お荷物の一時保管」:通常のプランと「お荷物の一時保管」サービスを組み合わせ対応可能。
・ハート引越センターでは該当するサービスの取り扱い無し
・引越のプロロでは該当するサービスの取り扱い無し
なお、関東エリアは別の「プロロ関東」になります。
・プロロ関東「引っ越しオプション-一時保管サービス」:通常のプランと「一時保管サービス」を組み合わせ対応可能。
・LIVE(リブ)引越サービス(本社大阪)「ファミリー引越し-一時保管プラン」
引っ越しした場合の各種手続き
短期間といえども、引っ越しは引っ越しです。仮住まいから旧居が近いからと言って、各種手続きをしないと何かあった時に面倒になります。
各種変更手続きは、行うようにしましょう。
保育園、幼稚園の転園手続き、学校の転校手続きについては、
引っ越しに伴う保育園や幼稚園の転園、小中学校の転校手続きの方で解説しています。
家族連れで引っ越しした際、必要となるその他の各種手続きは、
引っ越しに伴う役所関連手続き(その1)の方で、住民票の異動(移動)、「国民健康保険」、「国民年金」、「児童手当」や「母子手帳」、「乳幼児医療費助成制度(マル乳、マル子)」等、その他市区町村役場で手続きできるものについて
引っ越しに伴う役所関連手続き(その2)税金、運転免許の方で、住民税の支払いと、運転免許証の住所変更について
引っ越しに伴う役所関連手続き(その3)自動車、バイクの住所変更の方で、自動車、バイクの住所変更について
公共インフラ(電気/ガス/水道/郵便/インターネット等)変更手続きの方で、インフラ関係の住所変更について
引っ越しに伴う銀行口座、生命保険、火災保険などの住所変更手続きの方で銀行口座、生命保険、火災保険等の住所変更について
それぞれ解説しています。
最後に
建て替え/リフォームの場合の引っ越しについての、「注意点やコツ」理解してもらえたでしょうか?
一番問題となるのは、やはりペット可の物件を探すことでしょうか。ペットが飼えて、且つ短期で借りれる一戸建てを探すのであれば、地元の住宅事情に詳しい、地元の不動産業者に当たってみると、意外な物件が出てくる可能性も高くなります。
引っ越し荷物の一時預かりサービスについて詳細は、
をご覧下さい。
についてです。
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