家に有る金庫、引っ越しの時、引越業者は運んでくれるのか?

引っ越し荷物
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各家庭に「必ず一つはある金庫」。

いや、普通、金庫がある家の方が少ないかもしれません。

かくいう我が家にも金庫はありません。我が家では「銀行の貸金庫」を利用しています。大した貴重品はありませんが、泥棒対策として、貸金庫のほうが安心安全なので。

参考までに、銀行の貸金庫は、一般の方が想像しているよりもずっと、利用料金が安いのをご存知でしょうか?

例えば、三井住友銀行の場合、

貸金庫内箱の容積が、7000㎤未満=間口26㎝×奥行き45㎝×高さ5.9㎝の場合で、

利用料金は6か月分で8,100円(税込み)⇒月額たったの1,350円

また、容積が、20000~25000㎤=間口26㎝×奥行き45㎝×高さ21㎝の場合で、

利用料金は6か月分で22,680円(税込み)⇒月額たったの3,780円

にしかなりません。

詳細は、三井住友銀行-貸金庫をご覧ください。

そうではなく、既に家に金庫があるというご家庭では、引っ越しの際に悩むのが、うちの金庫を運んでもらえるのだろうか?ということだと思います。

今回は、「家に有る金庫、引っ越しの時、引越業者は運んでくれるのか?」というテーマでお送りします。

家に有る金庫、引っ越しの時、引越業者は運んでくれるのか?

さて、運んでもらえるかの前に、あなたのお家にある金庫はどういったタイプの物でしょうか?金庫と言っても大きさ、重さも様々です。

金庫の種類と特徴

金庫の種類には大きく分けて次のタイプがあります。

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1.盗難防止金庫(防盗金庫)

一般的に、盗難防止を目的に作られている金庫で、金庫ごと盗まれないように、小さいサイズの割に異常に重く、頑丈になっているのが特徴です。

小型の60㎝四方の金庫でも、300㎏の重さが有り、2~3人でもそのままでは持ち上げる事すら難しいものです。

2.耐火(防火)金庫

日本国内で販売されている、耐火(防火)金庫は、JIS(日本工業規格)に基づき、制作されており、耐火性能の違いによって様々な種類の金庫と、材質、厚みの違う物があります。

また、盗難防止金庫(防盗金庫)も兼ねている製品もある為、一口に耐火(防火)金庫と言っても、5㎏ぐらいの軽量な物から、中には数百㎏もある重いものまで様々です。

3.貴重品保管庫

一般のご家庭では、どちらかというと、金庫というほど大げさな物ではなく、この「貴重品保管庫」があるケースが多いのではないでしょうか?

これは個人用や、オフィス用に作られた簡易金庫とでも呼べるようなもので、小型な製品も多く、価格もリーズナブルなのが大きい特徴です。

重量は10㎏~100㎏程度と、先の2つの金庫に比べると軽く、持ち運び易くなっています。そのため、通称「手提げ金庫」とも呼ばれています。

旧居での金庫搬出準備

一般の引越業者はどの金庫までなら運んでくれるのか?

一般的な引っ越し業者で運んでもらえるのは、一般家庭用に作られている、貴重品保管庫「手提げ金庫」か、もしくは耐火金庫、それも重量100㎏以下が1つの目安になります。
但し、これも各引っ越し業者や、あなたの引っ越し先の物件の状況により、対応できる幅が替わります。

これらの金庫ならば、引っ越しスタッフが、冷蔵庫などの重量物と同じように、追加料金無しで運んでくれます。

しかし、とても人の力で持ち上げられない重い金庫や、特殊な盗難防止装置が付いているものなどの場合は、専用の運搬機械が必要になったり、クレーン車が無いと運び出しができないため、引っ越し業者で運べる場合でも、ピアノ輸送などと同じように、オプション料金が掛かってきます。

まずは、引越し見積り時に、引っ越し業者に確認しましょう。

一般の引越業者が運べない場合は、ピアノなどの重量物運搬専門業者に運んでもらう

一般の引越業者では、重量物運搬の技術が無かったり、専用機材が無い場合もあり、対応していない場合もあります。

そのような時は、ピアノなどの重量物運搬を専門としてる業者に、頼むようにしましょう。

業務用コピー機や金庫などの重量物(500㎏程度まで)の輸送は、ヤマトホームコンビニエンスや以下の引っ越し会社などで取り扱っています。

詳細は、

ヤマトホームコンビニエンス「コピー機・金庫などの重量物の輸送の概要・内容」

浜名梱包引越センター「引越オプションー金庫・コピー機移動」

長崎のピアノ配送センター「長崎の重量物は私たちが配送しています。」

日本テレシステム株式会社金庫屋「金庫・保管庫の移動設置」

もし、お住まいの地域で重量物(主に100㎏以上)である金庫の輸送に困った場合は、同じく重量物の「ピアノの輸送」を得意としている専門業者に、連絡してみるのがいいと思います。

料金相場としては、東京⇔大阪で約5万5000円、東京⇔福岡が約8万円、東京⇔北海道や沖縄となると10万円以上も掛かってしまいます。

また、重量物のため運送するにも、階数割増料金や、クレーンを使う場合は吊り上げ費用など、別料金が掛かるので注意してください。

引越業者に金庫を運んでもらう場合、中身の貴重品は抜いておかなければならない

さて、金庫を運んでもらえる事が分かり、一安心したところでしょうが、引っ越し当日に、金庫を運んでもらう際の注意点があります。

それは、

「金庫そのものは運んでくれます」が、金庫の中に入っている「貴重品は運んでもらえない」という事実を忘れてはいけません。

それこそ、金庫に入れるほど大事な宝飾品や貴重品は、運送業者では貴重品に関する責任は負ってくれません。

これは、国土交通省の「標準引越運送約款(やっかん)」の中に、引越運送の引き受けを拒絶できるものとして、現金や有価証券、宝石貴金属などが記載されています。

参考文献:国土交通省「標準引越運送約款」

よって、

一般の引っ越し業者では、金庫の中身の貴重品は、運送(引っ越し)してもらえません。

金庫の中身の貴重品は、「貴重品輸送」サービスを利用する

少々の現金や宝飾品なら、自分で運ぶから大丈夫という方が多いかもしれませんが、少々ではない場合や、自分で運ぶのはセキュリティー的に心配という方には、

金庫の「中身の貴重品」を別に、安全に輸送してくれるサービスが各社であるので、こちらを利用するといいでしょう。

セイノースーパーエクスプレス株式会社「貴重品輸送」

日本通運「貴重品輸送」

近鉄ロジスティクス・システムズ「貴重品輸送」

佐川急便セーフティサービス

新居での金庫受け入れ準備

事前に新居の床が金庫の重さに耐えられるか確認する(引越前)

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さて、金庫を運んでくれる引越業者も決まり、いざ新居へ引っ越し。金庫を据え付けてみたら、

『あまりの重さに床が抜けた』なんて、冗談のような事態にならない為に、しっかりと、新居で金庫を据え付ける場所の、「床の耐荷重」を確認しておきましょう。

一般的な住宅の床は、法律で1㎡当たり180㎏の荷重に耐えられるように設計されなければいけないと決まっています。

但し、上記の耐荷重は法律上決められている最低限なので、建物によってはこれ以上の荷重で設計されている場合も往々にしてあるので、

心配な場合は、不動産業者や管理会社、大家さんなどに、設置予定場所の床の耐荷重を聞いて必ず確認しておきましょう。

新築一戸建てなどならまず心配はいらないでしょうが、古い木造の一戸建ての場合は、老朽化により強度が落ちている場合が考えられますし、

そもそも重量物の設置をあまり想定していない「アパートやマンション」の場合は、入居の契約をするときに、不動産業者などに、確認しておくことが必要です。

また、金庫という盗難防止装置という性質から、外部から目立たない「押し入れ」に設置しようと考える方もいますが、

これは絶対止めた方がいいです。

なぜなら、押し入れは、布団を収納するという目的に合うよう設計しているので、思いのほか床の強度は低く設計されている場合も多い為です。

本来金庫のような重量物を設置することを想定していない場所では、本当に床が抜けてしまいます。

もしこの時点で、新居に金庫を運ぶのが無理そうだと判断した場合は、金庫を処分しなければなりません。

金庫の処分は、行政の粗大ゴミ回収では取り扱えない為、廃品回収業者などに依頼する必要があります。

廃品回収業者では、200~500円/㎏で引き取ってくれますが、100㎏もある重い金庫の場合では、2万円~5万円もお金を払って回収してもらうことになり、痛い出費となってしまいます。

日本テレシステム株式会社金庫屋「金庫・保管庫の廃棄処分」

などで確認して下さい。

引っ越し当日、設置前の準備

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特に100㎏以上も重量がある金庫の場合、重量物ですから設置する場所の床板などが凹まないようにクッション材を用意しておく必要があります。

近年製造された新しい金庫では、床と接する面がゴム製になっていて重量を分散し、床のへこみを防止するようになっています。

しかし、あなたがお使いの金庫が古い場合は、そのようになっていないこともあります。その場合は、金庫の底面全部が載るほど大きく、厚いゴム板を敷き、その上に金庫を設置してもらうようにします。

また、分厚い木の「敷板」を用意しておくのもおすすめです。

このとき、四隅だけカバーするようなピンポイントな使い方をすると、金庫の総重量が四隅に集中するので、設置法としては望ましくありません。

引っ越し当日、引っ越し業者もしくは運送業者が運んできた時

ご存知の通り、金庫は非常に重いです。その為、引っ越し業者の方でも、慣れている専門業者ならまだしも、慣れていない業者に頼むと、手を滑らせて落としてしまうかもしれません。

そうすると、軽傷の場合でも確実に床が凹み、最悪の場合、床板が破損し、交換しなければならない事態にもなりかねません。

そのため、金庫設置前には、設置場所の「傷が無い状態」の写真を撮っておき、もしも落下事故が遭った場合でも証拠を提出できるように、事前準備をしておきましょう。

最後に

金庫は、盗難防止の為に、無駄に重く作っている場合がほとんどのため、そもそも「運びやすさ」は考えられていない製品です。

今回ご紹介したように、廃棄するにも多額のお金が掛かり、引っ越しで運送するにしてもこれまた、高額の費用が掛かります。

金庫を購入する際はよくよく考えてから、よっぽど重要なものがあって常に手元に置いておきたい以外は、

銀行の貸金庫を利用するのが、利用料金もリーズナブルで、引っ越しの時も金庫自体の物理的な引っ越しが不要(但し、契約変更の手続きなど、「書類上での引っ越し」は必要です。)なため、非常に使い勝手がいいので私はおすすめします。

詳細は、

三井住友銀行-貸金庫

三菱UFJ銀行-貸金庫

三井住友の貸金庫はおすすめ【UFJはNGだった】料金と比較

などを参考にしてみてください。

なお、貸金庫は、全国展開しているメガバンクよりも地方銀行などが借りやすい為、狙い目です。

についてです。

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