前々回からお伝えしている、引っ越しをお得にするための、各引越業者が提供する様々なプラン。
前々回は、「引越業者の様々な引っ越しプラン、積み切りプラン編」を
前回は、「引越業者の様々な引っ越しプラン、帰り便編」を
お送りしました。
今回の第3回目は、「引越業者の様々な引っ越しプラン、混載便編」と題して「混載便」について紹介します。
混載便を利用すると、どのぐらいまで引っ越し料金を安く出来るのでしょうか?
引っ越しプランで混載便とは、どういったものなのか?
さて、混載便とは、どういったものなのでしょうか?
混載便とはの前に、まずは通常の引っ越しプランを選んだ場合は、あなたの住んでいる旧居に荷物の引き取りにきて、全部の引越し荷物を積載し、新居へ移動。その後、新居での荷下ろし、部屋への荷物搬入し完了となります。
しかし、この「あなたの引っ越し」が終わるまで(全体を通して)、トラック1台はその日半日若しくは一日あなたの為に貸し切り(引っ越し業界では「チャーター便」と呼ぶ)になります。例えるなら、タクシーと一緒でしょうか。
一方、混載便は、あなただけの為に、トラック1台を貸切るわけでは無く、トラック1台に乗る荷物分のスペースを何人(何家族分)かでシェアする、または、相乗りすると言っても良いかもしれません。これは例えると、乗り合いバスみたいなものです。
混載便は、1台のトラックを動かすのにかかる費用(人件費、トラック代、高速代、ガソリン代など)を、相乗りした人数で『割り勘』にする為、一人分(一家族分)の費用は、何分の一かで済ますことが出来るというわけです。
大手・中小引っ越し業者ともに「混載便」は取り扱っています
前回、帰り便は大手引越業者では無くなりつつあることはお伝えしましたが、この「混載便」は大手・中小引っ越し業者ともに取り扱っています。
混載便では、引っ越し方面が一緒(例えば大阪向け)の引越し利用者をひとまとめにして、比較的大型のトラック(もしくはトレーラー)で運んでしまうというものです。
混載便を利用するのは、どんな人が向いているのか?
混載便では、引っ越し荷物の積載量が決まっている場合が多い
混載便では、効率よく、各利用者の荷物を運搬するために、運搬サイズの規格が決まっている場合も多く、この場合は、かご台車とよばれる定型サイズの容積の中に入る荷物分を運搬するという方式が一般的です。
この方式であれば、荷物の積み下ろしが、台車単位で簡単に出来ます。
例えば、日通では、単身パック「単身パックS」と「単身パックL」の2サイズがあり、それぞれ、荷物が入る「かご台車」の大きさは、
Sサイズで横幅108㎝×奥行き74㎝×高さ155㎝、容積は約1.239㎥
Lサイズで横幅108㎝×奥行き104㎝×高さ175㎝、容積は約1.969㎥
となっています。
これからも分かる通り、
通常、2人家族(+幼児1人ぐらいまで)の荷物量だと、選定されるトラックサイズは2tショートか2tロングになるのが一般的です。
一方、通常の3~5人家族の荷物量だと、選定されるトラックサイズは3tか4tになると思います。
すると、
トラックサイズと引っ越し人数(荷物量)との関係は、
「引っ越しトラックどのぐらいの荷物が積めるのか?各サイズの比較と積載例」の記事で、軽トラックから4tトラックまでの各サイズおよび、積載できる荷物量の目安などについて紹介しています。
併せて参考にしてみて下さい。
しかし、以上の事から分かる通り、4tトラックサイズの荷物量となる3~5人家族の場合だと、そもそも4tトラックでは他の人とシェアできなくなります。
だったら、もっと大きい10t車やトレーラーなどを2家族分か3家族分でシェアすれば可能じゃないか?と思うかもしれませんが、
このような大型のトラックを使う場合は、新旧の住居前の道路に停められない場合も多く、小型(4tなど)のトラックに、「かご台車」ではなく『手作業』で荷物を積み替える作業が発生してしまう為に、非常に効率が悪く、またその分の人件費が掛かってしまうことになってしまいます。
よって、
コンテナ便については、
それなりの荷物量がある家族向けの長距離引っ越しを安くする方法は、『引越業者の様々な引っ越しプラン、コンテナ便編』をご覧ください。
混載便では、当日の引っ越し完了は難しい
混載便の場合、あなたの家だけの引っ越し荷物を集荷したら、すぐ新居に向かうわけではありません。
長距離便であるがゆえに、同じ方面に引っ越しする、他のお客さんの荷物も集まって、大型トラックに乗せ換えてから、交通事情の良い概ね夜に出発することが多いのです。
その為、
混載便では、荷物紛失のリスクが多少なりとも有る
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通常の引っ越しプランとは違い、トラック1台に他のお客さんの荷物と「混載」となるため、荷物が混じったり、紛失するリスクは多少なりともあります。
しかし、各社ともそこは工夫していて、定型のかご台車毎で管理したり、そうでない場合でも、トラックの内部を仕切り板で他人の荷物と区分けすることで、混在しないようにするなど、工夫がなされてきています。
但し、万が一にも備え、あなた自身の方でも、荷物全てに番号を振ったり、自分の荷物であることが一目で分かるように、オリジナルシールを貼っておくなど、予防措置や、何が無くなったか分かるような工夫が必要なのは、言うまでもありません。
混載便の利用でどれだけ安くなるのか?
この混載便が、特に威力を発揮するのは、長距離の引越しの場合です。
距離が遠くなればなるほど、その交通費(ガソリン代、高速代など)はかさみます。
この増大する費用を一人(一家族)で賄うのは大きな負担となってしまいます。
そこで、混載便です。頭数で割るので、一人(一家族)当たりの負担は軽くなるので、非常に助かるという訳です。
大手引っ越し業者
大手引っ越し業者では、以下の会社(50音順)などで取り扱いがあります。
・クロネコヤマト(ヤマトホームコンビニエンス)「単身引越サービス」
なお、日本通運で従来あった自転車なども輸送可能な「単身パックX」は2018年12月末でサービスは終了しています。
・関東から関西・九州など長距離引越を安くが得意な会社は、引越のプロロ「長距離引越しで選ぶ‐お手頃定期便」
中小引っ越し業者
大手引っ越し業者以外でも、北海道・東北⇔関東⇔関西圏、または関東⇔九州などの長距離を得意としている引っ越し業者はいくつかあり、
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株式会社プロスタッフの「長距離引越し格安プラン」
1つ目は、京都に本社がある「株式会社プロスタッフ」です。
この業者では関東と関西に拠点を作り、その間を結ぶ定期便トラックを運航している為、混載便を利用すると、関東⇔関西間の引っ越しを安く行うことができます。
株式会社ムーバーズ(ムービングエス)の「割り勘便」
2つ目は、神奈川県横浜市に本社がある「株式会社ムーバーズ(ムービングエス)」です。
この業者は、関東が東京・神奈川⇔北海道・東北4県と、東京・神奈川⇔九州(福岡・宮崎)をメインに結んでいます。
その為、2019年1月現在、埼玉・千葉、及び関西の2府3県では、引越し取り扱いが無いので注意してください。
福岡の「コスコス引越センター」
3つめは、福岡を地場とする「コスコス引越センター」です。
他社では、混載便を利用すると、5日~10日かかるのに対して、この業者では東京⇔福岡の長距離引越しをしても、2日から3日で引っ越しが完了するそうです。
混載便にしてはかなり速いほうです。
福岡の「博多引越本舗」
4つ目は、同じく博多の「博多引越本舗」で、こちらも混載便利用でも、最短翌々日の荷物受取が可能だそうです。
スター引越センターの「混載便」
5つめは、「スター引越センター」です。
スター引越センターの場合は、特に単身者向けで、長距離(東京⇔大阪や東京⇔東北)を得意としています。
ワンルーム(単身引越)の場合で、東京-大阪間の引っ越しが5万円からとなっています。
また、普通、混載便では、荷物受取の日にち指定が出来ませんが、追加料金(5千円~1万円)を払うことで、すぐに使いたい一部の荷物だけでも、配送してもらうことが出来るのが便利な点です。
カルガモ引越センターの「全国引越しプラン」
6つ目に紹介するのは、引越し専門業者のカルガモ引越センターで、40年の実績を誇る会社です。
カルガモ引越センターでは、長距離便の場合、
「単身引越し混載便」と「家族引越し直行便」の2種類が用意されていて、
特に単身向けの場合は、先ほどから紹介しているように、他の利用者との混載便となり、通常料金のなんと60%OFFで引っ越しが可能です。
また家族向けの場合は、通常の引っ越しプラン同様、トラックが新居まで直行するものもありますが、
カルガモ引越センターの場合、JRの貨物列車(コンテナ便)や航空便を上手に組み合わせる(これも一種の混載便)ことで、
例えば、東京→大阪への、家族引っ越しが81,600円~と、通常料金の30%~50%OFFで、お得な価格での引っ越しを提供しています。
各社の混載便、引っ越し料金まとめ
中距離から長距離の引っ越しの場合は、是非、混載便の利用を検討してみて下さい。
長距離引っ越しを計画したら、即、引越業者に見積もりを取って確認してみて下さい。
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混載便を利用する際の注意点
混載便を利用する条件
混載便を利用するには、ある程度引っ越しの条件が限られてきてしまいます。
ここで今一度まとめると、
1.中距離から長距離の、しかも大都市間への引越し(便数が多くなる為)
2.中距離から長距離ということもあり、引っ越しの荷物到着までに最低2~3日、場所によっては5日ほど掛かる場合もあります。
3.大手引越業者では、定型サイズの単身向けが多い。「中小」の引越業者では、家族向けのプランもあり。
以上のようなことから、新居へは、あなた自身の方が早く到着し、荷物待ちとなることがほとんどでしょう。
そのような場合の対処法はどうしたらいいでしょうか。
混載便の引っ越し荷物が到着するまでの対処法
混載便を利用するのは、主に中距離から長距離の引っ越しです。
すると、当然あなた自身も新幹線や飛行機、自家用車などを利用し、新居までの移動に結構な時間が掛かるはずです。
これであれば、最低でも2~3日、大きいスーツケースであれば、1週間ぐらいは生活するのに困らないでしょう。大きいテレビやパソコンが無くても、今の時代スマホでワンセグが見れたり、ニュースも確認できるので少々我慢です。
詳細は、こちらの記事「大事なものは一括管理しよう。引越し荷物と一緒に梱包してはいけない物」をご覧ください。
最後に
中距離から長距離の引越しの場合は、混載便を利用するのが引っ越し料金を安くする鉄則です。
その為には、一括見積もりを利用し、各社の料金相場を調べておくことが重要です。
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