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前回、前々回は、洗濯機、冷蔵庫と大物を単品引越する場合について、料金相場やおすすめの業者などを紹介しました。
引っ越しする際に、一番大きい荷物は何でしょうか?
それは多分、『車(自家用車)』です。
比較的近距離の引っ越しならば、多少荷物も積めるし、自分で運転しながら、新居まで移動する人も多いでしょう。
しかし、東京⇒大阪間や東京⇒福岡間など500㎞~1000㎞にもなる長距離の移動になると、さすがに自分で運転して移動するのも大変です。ましてや、引っ越し準備で睡眠不足が続いた後の運転では、非常に危険でもあります。
そのようなことから、今回は、車の引っ越し(輸送)を第三者に依頼する場合の相場やおすすめの業者の紹介、また車の輸送を頼む際の事前準備や注意点などについても、お伝えします。
車の引っ越し(輸送)方法には3種類ある
(1)自分で運転して行く
2時間~半日程度で移動できる100㎞~200㎞ぐらいまでの短距離ならば、自分で車を運転して、新居まで移動してもいいでしょう。
但し、特に土日や行楽シーズンの渋滞、不測の事態(例えば渋滞や事故による通行止め)などにより、到着が大幅に遅れる場合もあります。そのような時、引っ越しである為に、引越業者がいつまでもは待っていてくれません。
その日一日で引っ越しを終わらせる短距離引っ越しの場合は、ある意味時間の余裕は取っていないはずなので、このような点には注意する必要があります。
これが東京⇔大阪間などの500㎞以上の長距離となると、話は変わってきます。
長距離であるがゆえに、引越業者に家財の引っ越しを依頼しても、長距離便は2~3日掛かってしまうこともザラです。そのような場合、引越業者を待たせる事態になることはこと稀でしょう。
しかし、自分で車を運転する以前に、家財道具の梱包など引っ越し準備で疲れ、寝不足の場合もあるでしょう。元気な状態でさえ、長距離を運転するのは疲れるのに、こんな状態では危険です。
引っ越しの日程的余裕と、家族みんなの健康状態と相談しながら、決めるようにして下さい。
(2)引越業者や運送業者に依頼する
各引っ越し業者に、車の輸送を依頼することは出来ますが、それはあくまで「取次ぎ」で、引越業者が車を運んでくれるわけではなく、専門の業者に丸投げされるだけなのです。すると、中間マージンも乗って来るので絶対に安く運送してもらうことはできません。
運送業者では、ヤマトホームコンビニエンスでも「車・バイクの輸送」を取り扱っていますが、ホームページにははっきりと、
※本サービスは国内の専門会社との提携サービスとなっており、輸送は提携業者が行います。
と書かれています。
引っ越し業者経由だと、家財の引っ越しと合わせて、引っ越しに関する手続きが1本化されますが、それぐらいしかメリットはありません。
一方、中間に「引越業者」が入っているということは、値下げ交渉も直接は行えないというデメリットになります。
(3)車の輸送専門業者(陸送業者)に依頼する
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メリットは、先に話をしたように、引越業者など仲介者を介さないので、輸送費用について、輸送専門業者と直接交渉できるということが上げられます。
また、自分で安い輸送専門業者を選んで、納得した価格で車の輸送を依頼できるということです。
さらには、自動車メーカー系の自動車輸送を専門に行っている会社もあり、このような会社では、自動車専門で輸送している為、ノウハウもたくさん持っていてサービスの質が高いのが特徴です。
陸送(自走)する場合
陸送と言っても、2パターンがあり、一つ目はこの「自走」するというケースです。
平たく言ってしまうと、あなたが運転する代わりに、業者の人が車を運転して、道路を走っていきます。
メリットしては、直接車を運転していくため、時間が掛からず、他の手段に比べて速く到着し、車を受け取れるということでしょう。
しかし、長距離であればあるほど、一人で運転するのは業者の人でも大変なので、そのような場合は、運転手を交代しながら走り続けられるように、2名のドライバーが付くこともあり、料金は当然高くなります。
陸送(積載)する場合
これは、車を運搬する専用の「キャリアカー(車両運搬車)」を利用する方法です。
自動車の新車を何台も積んで走っているのを見たことある人も多いと思います。まさにアレです。
自走する場合に比べ、1台の「キャリアカー」に何台も積んで同時に輸送できるため、1台当たりの費用は安くなります。
言ってみれば、車の「混載便」というところでしょうか。
デメリットとしては、引っ越し荷物の混載便同様、同じ方面の依頼者(車)がまとまった数集まらないと運航されない為、ある程度の日程は輸送業者任せとなることです。
海運(船便)を利用する場合
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上記の「キャリアカー」では一度に運べる台数は数台でしたが、船便(カーフェリーなど)は、それこそ100台から数百台も一度に運ぶことが出来ます。
すると、費用軽減効果はどのぐらいか、容易に想像できると思います。
但し、カーフェリーなどの大きな船が運航されている航路は、例えば、東京有明⇒大阪南港、東京有明⇒福岡港、東京有明⇒沖縄那覇港など、ある程度決まっています。
その為、このようなカーフェリーの大型定期船の運航していない、例えば、高知県高知市に車を輸送したいとなった場合は、東京から大阪まで船で運び、大阪港からまた結構な距離を陸送するという形になってしまいます。
このような場合は、「キャリアカー」で全部陸送した方が安い場合もあります。
あなたの予算と日程的余裕を伝えたうえで、最適な輸送方法は、業者の方に任せるのがいいでしょう。
自動車メーカー系、自動車輸送業者
2019年1月20日現在、
2019年1月~4月上旬のマイカー輸送受付は予定台数に達した為、終了させていただきました。尚、受付再開は4月8日頃を予定しております。
とのことです。
全国30か所の物流拠点に約600両のキャリアカーを持ち、年間300万台以上の車両を運んでいます。
他社には無い、WEB上で費用見積もりが簡単に行えるのも特徴です。トヨタカローラを東京→大阪で見積もりしたら、約6万8000円で、最短6~7日掛かると出ました。
さらに、日本自動車連盟(JAF)会員の場合は、優待サービス(割引)が受けられます。
なお、
ホンダ自動車系列「ホンダ運送株式会社」の場合は、簡単に見積もりは出来ず、お問い合わせフォームもしくは電話からの申込み、
マツダ系列「マツダロジスティクス株式会社」の場合も、お問い合わせ窓口からの申込みとなります。
また、三菱自動車系列「三菱自動車ロジテクノ株式会社」や富士重工業(スバル)系列の「富士陸送株式会社」の場合、一般顧客からの受付はしていない様子です。
すると、自動車会社系列で、簡単に利用できそうなのは、
と
の2者択一となってしまうでしょうか。
(4)車の輸送専門業者の場合、動かない車や競技用車両等でも運搬可能
車の輸送専門業者を使うメリットは、他にもあって、バッテリーが上がってしまっていたり、しばらく乗っていなかった為、エンジンのかからない車や、公道を走ることのできない競技用車両なども、運搬してもらうことが出来ます。
車の引っ越し(輸送)費用相場と所要時間
車の引っ越し(輸送)費用相場を知るには、次のサイトが便利です。
車の車種(メーカー、車種)、引渡し場所と受取場所の住所(都道府県と市区町村)を入力するだけで、
1分も掛からず、見積もり価格が表示されます。
では、以下で実際の費用がいくらかかるか、見積もりしてみましょう。
車の車種は、小型車代表トヨタの「カローラ」と、大きいフルサイズのワンボックスカー、トヨタの「アルファード」、この2車種で、見積もりしてみます。
また、近くに大きな港がある場合と、そうでない場合も算出してみます。
実際の料金相場はいくら?東京⇔札幌間
輸送するのは、東京都中央区⇒北海道札幌市中央区です。
トヨタ「カローラ」の場合、56,376円
トヨタ「アルファード」の場合、67,716円
となりました。
実際の料金相場はいくら?東京⇔仙台間
輸送するのは、東京都中央区⇒宮城県仙台市青葉区です。
トヨタ「カローラ」の場合、38,772円
トヨタ「アルファード」の場合、46,548円
となりました。
実際の料金相場はいくら?東京⇔大阪間
輸送するのは、東京都中央区⇒大阪府大阪市天王寺区です。
トヨタ「カローラ」の場合、38,772円
トヨタ「アルファード」の場合、46,548円
となりました。
ちなみに上の仙台の場合と比べると、東京から仙台と、東京から大阪まで運ぶのは料金が一緒ということが分かります。
実際の料金相場はいくら?東京⇔高知間
さて、船の航路が無い高知市の場合はどうなるでしょうか?
輸送するのは、東京都中央区⇒高知県高知市です。
トヨタ「カローラ」の場合、52,596円
トヨタ「アルファード」の場合、63,180円
となりました。
大阪まで運ぶのに比べ、約14000円~17000円高くなりました。
実際の料金相場はいくら?東京⇔福岡間
輸送するのは、東京都中央区⇒福岡県福岡市博多区です。
トヨタ「カローラ」の場合、51,408円
トヨタ「アルファード」の場合、61,776円
となりました。
東京からの距離は福岡の方が遠いのに、東京から高知まで運ぶのに比べ、ほんの少し1000円程度ですが、「遠いのに安くなる」という逆転現象が起きている点に注目して下さい。
実際の料金相場はいくら?東京⇔沖縄間
輸送するのは、東京都中央区⇒沖縄県那覇市です。
トヨタ「カローラ」の場合、80,460円
トヨタ「アルファード」の場合、96,552円
となりました。
実際の料金相場はいくら?船が使えない仙台⇔金沢間
輸送するのは、宮城県仙台市青葉区⇒石川県金沢市です。(陸路の距離は約560㎞と東京⇔大阪とそんなに変わりません。)
トヨタ「カローラ」の場合、46,872円
トヨタ「アルファード」の場合、56,268円
となりました。
距離は、東京⇔大阪とほとんど変わらないのに、約8000円~10000円高くなってしまいます。
車の輸送サービスを利用する場合のまとめ
以上、様々なパターンで費用の見積もりを試してみましたが、
住所や電話番号、メールアドレスの登録などは一切不要なので、最新の価格や利用法などについて、是非、代行.net「引越し輸送サービス<自動車輸送>」で確認してみて下さい。
また、代行.net「変更手続きサービス」では、車の引越しに伴う、登録変更(ナンバー変更)などの手続きも併せてやってもらえるので、非常に便利です。
一括見積もりサービス「陸送村」
何社か横断的に相場料金を調べる場合は、「陸送村」というサービスが便利です。
安くても、良く分からない会社に大事な愛車を預けるのは嫌ですよね。その点、この陸送村では、「日本陸送協会」に加盟している陸送業者の中から同時見積もりが取れるので安心です。
現在42社の加盟会社、提携の海運会社4社も含めた中から、最大15社から見積もりを取れる点が便利です。
詳細は、陸送村「無料一括見積もり」
輸送に掛かる所要時間
選択する輸送方法と、移動距離にもよりますが、一般的には、旧居最寄りの港まで自走⇒船で輸送⇒新居最寄りの港から自走となります。
また、キャリアカーにせよ、船にせよある程度の台数が集まらないと、輸送しないので、通常、1週間~2週間掛かるのが当たり前です。
よっぽど急ぎたい場合(日時指定の場合)は、専属ドライバーを付けてオール自走にしてもらえば長距離でも最短2~3日(沖縄以外)で運んでもらえるでしょうが、値段がその分高くなることは仕方がありません。
車を引っ越し(輸送)する場合の事前準備と注意点
トランクや車内に引っ越し荷物を積んでもらうことはできません
あなたの車を輸送してもらう際に、どうせスペースはあるんだから、トランクや後部座席に荷物を積んで一緒に運搬してくれないかなぁと思うかもしれませんが、これは安全上の面と、荷物紛失時のトラブル防止の為に、受け付けてもらえません。
また、普段からグローブボックスに入れっぱなしにしてあるサングラスや小銭などの貴重品は、必ず取り出しておくようにしましょう。
車両運送業者と契約する場合は、前金制がほとんどです
引っ越し業者に荷物の引っ越しを依頼するときは、引っ越し作業完了後に支払う場合がほとんど(後払い)ですが、車を運送する「車両運送業者」に依頼する場合は、逆にほとんどが先払い(前金制)で、代金の入金が確認されてから、ようやく引っ越しの日程調整が始まります。
このようにちょっと特殊な方法を取っているので、契約の話を進める前段階で、可能な受取日やキャンセル料の規定など、事前によく確認しておくようにしましょう。
その為、少々高くなりますが、引っ越し業者を経由して車の輸送を頼むと、車の輸送代金と引っ越しの代金が合算され、あとで一括請求されるので、その点では安心できるため、このようなトラブルを避けたい方には、おすすめです。
トラブル時に対応できるように、預ける前には写真を撮っておきます
自動車輸送の専門会社であれば、依頼された車を受け取る際に、依頼者立会いの下、車の傷の有無、走行距離の確認は行いますが、あなた自身でも、何方向からか写真を撮っておき、
運送完了後に、傷がついていた場合、それが輸送前に付いていたものか輸送時のものかハッキリさせることが出来ます。
家財の引っ越し荷物とは、到着日が異なる場合がほとんど
車の輸送を頼んだ場合、家財の荷物と同じ日に到着することは稀です。
あなたが、引っ越し業者の「どのプラン(普通便、混載便、コンテナ便)」を選んだかにもよりますが、車の場合、ほとんどがキャリアカーもしくは、船での輸送が主になるはずです。
すると、引っ越し荷物の到着より、車の到着があとになるケースが多いと思います。
車の引き取りには、依頼人もしくは家族などが取りに行かなければならないので、引っ越し荷物の到着日確認と共に、車の到着日(受取日)及び時間もあらかじめ確認しておくようにして下さい。
最後に
今回の車の引越し(輸送)サービス、これも価格には結構差がありましたね。
色々な業者のサービスを比較してみて、あなたに合った「車の引っ越し」見つけて下さい。
最大15社から見積もりを取れる、車の運送サービス一括比較は、陸送村「無料一括見積もり」です。
また、車を輸送せずに、あなたが車の売却を考えているのであれば、売る前に、「あなたの車」にいくらの価値があるのか、取り敢えず査定してもらいましょう。
査定で出た価格に納得いかなければ、売らなければいいだけですから。
車の買取査定を依頼するなら、JADRI(一般社団法人 日本自動車流通研究所:業界団体)の公式サイト【JADRI公式】一括査定.comが安心です。
このサイトには、JADRIの厳しい審査に合格した優良な買取業者しか登録出来ません。
もし、しつこい査定会社が有った場合、適切な処置をしてくれるクレーム対応窓口も設けています。
そのようなことから、詐欺行為をするような悪質業者は排除されているので安心して一括査定が出来ます。
また、車を買取した後に買取額を下げるという「再査定」が出来ないルールになっている為、買い叩きを防止し、結果高額買取を実現しています。
車の買取査定は、【JADRI公式】一括査定.comがおすすめです。
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