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旧居から新居への引っ越し。
新居での新生活に期待に胸を膨らませて引っ越しをしたところ、引っ越し業者の不手際で、新生活が引っ越しトラブルからスタート。
新生活をブルーな気分で迎えること程、いやなことはありません。
今回は「引っ越しトラブルよくあるケースの紹介とトラブルを未然に防ぐコツ」と題して、実際の引っ越し現場で良く起こり得るトラブル事例について紹介し、
これを知っておくことであなたの中でも「想定内」として、淡々と対処できるように知識を付けておくようにするといいでしょう。
また、トラブルを未然に防ぐコツや、トラブルが発生した時の対処法も紹介するので、これさえ覚えておけば、引っ越しトラブルは怖くありません。
それでは、早速解説していきましょう。
引越しトラブル、実際にはどのようなことが起こっているのか?いくつかトラブル事例を紹介
国民生活センターに寄せられた「引越しに関する」トラブルは、年間で約2500件前後です。
この数字を多いとみるか少ないと見るかはありますが、日本の年間引っ越し件数は200万件をゆうに超えているので、引っ越し件数全体からみれば、ごく少数(0.1%程度)とも言えるかもしれません。
また、トラブルの大きさについても、些細な物から、深刻で大きなトラブルまで色々なトラブルが一緒に集計された件数です。
ただし、この数字はあくまで「相談が寄せられた」件数で、引っ越し業者との話し合いで解決し、相談に至らなかったケースなども含めると、引っ越しトラブルの実数は、もっと多いことでしょう。
実際起こったトラブルでは、どのような種類のものが多いのか、多い順番に紹介します。
No1.荷物の破損
No2.引越業者、スタッフの作業内容への不満
No3.日程や時間に関するトラブル
No4.料金や契約内容に関するトラブル
などとなっています。
それでは、以降で個別に解説していきます。
引越しトラブル件数No1:荷物の破損

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やはりというべきか、引っ越しという荷物を運搬するという仕事柄、荷物の破損これが引っ越しトラブル1位です。
この荷物の破損に関しては、引っ越し業者スタッフのレベルや教育事情などにも左右されるので、一概にどうということは言えないはずです。
ただ傾向として、中小の引っ越し業者の中には、そもそも荷物を丁寧に取り扱おうという「意識が無い」会社や、作業スタッフもそんな乱暴な感じの人がやっている場合もあるので、この点については、丁寧な仕事をしてくれる「引越業者」を選ぶしかないでしょう。
また、
すると、必然的に、引っ越し運搬技術が低い人が、作業を担うことになるので、事故率は高くなる傾向があります。
引っ越し繁忙期の引っ越しを避ける⇒引越業者の社員の人に運んでもらえる時期を選ぶ。
相場より値段の安すぎる業者には、依頼しない。
根本的にはこれらの対処法しかないでしょう。
あとは、引っ越し業者を利用した人の口コミを参考にして良い業者を選ぶことが一番肝心です。
引越しトラブル件数No2:引越業者、スタッフの作業内容への不満
荷物が破損したり、壁や床に傷をつけられたという訳ではありませんが、その作業の仕方や対応、おかしいでしょうというもの。
汚い靴下のまま新居に上がられ、新品のカーペットが汚されたとか、荷物の一部が紛失してしまったとか。
また、中には「勝手に洗面所」を使われ嫌な気分になった。少なくとも一声断りを入れてくれればいいのにといったような、自分と他人の常識の違いにより起こっている不満もあるようです。
引越しトラブル件数No3:日程や時間に関するトラブル

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これも定番かもしれません。
引っ越し開始予定時刻になっても、一向に引越業者が来ない。そして、引っ越し業者からは全く連絡がこない為、待ちぼうけなんてことも実際あるようです。
最低限、遅れるという連絡ぐらいはして欲しいものです。
引っ越し繁忙期では、この傾向は強くなり、特に「午後便」や「フリー便(時間指定なし)」のプランを選んだ場合は、高確率でそうなります。
朝一の「午前便」であれば、道に迷ったとか渋滞が無い限り、遅れることはほとんどありません。
そして、この時間の遅れに関しては、引っ越し業者の方では、厳守出来ないことは良く分かっていて、午後便などでは2時間ぐらい遅れるのは「普通でしょ」ぐらいにしか思っていません。
よって、あなた自身は、あなたの次に引越し開始を待っている人に対し、大幅に遅れることがないよう(迷惑をリレーすることが無いよう)に気を付けて下さい。
引越しトラブル件数No4:料金や契約内容に関するトラブル
上記のように、午後便やフリー便でも、ある程度時間通りに「始まるつもり」と誤解していた利用者とそんなことは「最初から無理でしょ」という引越業者側との、両者の認識の違いやきちんと事前説明がされていないこと等から、「こんなはずじゃなかった」と、トラブルになるケースが多いです。
また、気を付けるべきは、見積もり時の「ダンボール」の取り扱い。
よく、見積もりの段階で、すでにダンボールを持ってくる引っ越し業者がいます。
引っ越し利用者が約款(やっかん)=契約内容を知らないで契約している場合があまりにも多いので注意

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特に日本人の場合、相手もそんな最初から「だます筈は無い」だろうという「性善説」に基づいて日頃生活している為、利用者側が、基本的な大事なことが書いてある引っ越しの契約書(見積書)「標準引越運送約款(やっかん)」を読まずに契約している場合も多々あるはずです。
「標準引越運送約款(やっかん)」なら、国土交通省監督のもと定められたガイドラインに準拠して作成されているので、あまり変なことは無いのですが、
例えば、家具の破損などが有った場合の申告期限って何か月以内か、あなたは知っていますか?
答えは、『引っ越し後3か月以内』なんです。これは国土交通省も認めていることです。
しかし、このような「標準引越運送約款(やっかん)」に書かれている内容も知らずに、引っ越し半年後に、荷物を開梱していたら荷物に破損が見つかったからクレームを入れる。
でもこれは契約書に則ると、「時効」なので当然認められません。
本当は、あなたの方で3か月以内に荷物を全て開梱して確認し、問題があればその期間内に申し出るべきなのです。
また、悪質な引っ越し業者の中には、「標準引越運送約款(やっかん)」に準拠せず、その会社独自の約款に基づき契約している場合もあります。
そのような場合は、利用者であるあなた自身が一層注意して、契約書の内容に目を通し、おかしな契約条項が盛り込まれていないか確認する必要があるのです。
中には、キャンセルは、引っ越し日の1週間前までとか、荷物の破損に対する保証は付いていないとかいうような条項が盛り込まれているかもしれません。
引っ越しは、人生の中でそう何度も無いので、分からないことも多いかもしれませんが、だったら尚の事、注意してしっかりルールを理解した上で利用するようにしましょう。
約款を含めた契約時のチェックポイントなどは、「引っ越し業者の失敗しない選び方のコツ。チェックするポイントはこれ!」の記事の方で詳しく解説しています。こちらの記事も参考にして下さい。
引っ越しトラブル発生時の対処法
引っ越し契約内容(約款)の確認
まずは、契約内容(約款)をよく読んで、どのような対応がしてもらえるかどうか、あなた自身が確認しましょう。
内容を確認したうえで、相手に非があり、保証される内容であったり保証期間内であれば、引っ越し業者に連絡し、対応してもらうように促します。
きちんとした引越業者であれば、保険で補償することや誠意ある対応をしてくれるはずです。
引っ越しトラブルの相談は消費者センターなどへ

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もし、引っ越し業者との話合いでは問題が解決しない場合は、以下の機関へ連絡し、相談に乗ってもらうようにしましょう。
過去の事例などから、適切な対応の仕方をアドバイスしてくれるはずです。
国土交通省ホットラインステーション:引越業者の監督省庁である為
最後に(まとめ)
引っ越しトラブルを回避するためのポイント
2.ダメなこと、して欲しく無い事には、ハッキリNOと言う事。不明に思った点は必ず確認しクリアにしておくこと。
3.時間に遅れてほしくない場合は、必ず朝一の便「午前便」を利用する事!
4.トラブルになりやすい料金や契約内容は、必ず内容を理解した上で契約すること!「標準引越運送約款(やっかん)」の要点は最低限押さえておくこと。
5.トラブルの多い業者かどうか事前にネットの口コミ情報などで把握した上で、引っ越しを利用する事!
以上の点に注意して、引っ越しトラブルを未然に防ぎ、また問題があった場合でも適切に対処できるように用意しておきましょう。
一番の予防策は、やはり口コミの良い引越し業者を選ぶことですね。
引越しの一括見積もりサービスでは、利用者による引越業者の口コミ情報が豊富です。引越し一括見積もりサービスの選び方は、こちらの記事をご覧下さい。
についてです。
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