海外引越しの準備や手続きについて。【引っ越し荷物仕分け編】

費用と見積り
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以前に紹介した記事『海外引越しする前の準備や忘れてはいけない手続きについて【準備編】』で、海外引越しする際に押さえておかなければならない、必要事項をあらかた理解したところで、

今回は、引っ越し荷物を選別する上での注意点や、船便と航空便それぞれの特徴と使い分けなど『引っ越し荷物』に関することを中心に、具体的な準備を進めていきます。

海外引っ越しする時の注意点

まずは、国内で引っ越しする場合と海外引越しする時の『違い』を理解しておくことが、海外引越しを成功させる第一歩です。

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海外引越が、国内引越しと違う点

海外引越の場合、国内引っ越しの時と大きく違うのは、次の点です。

  1. 運送距離に応じて費用がかなり高額になる。
  2. 荷物の運搬に非常に時間が掛かる。(船便で1か月単位)
  3. 海外へ荷物を持ち出す(&受け入れる)ので、日本と受入国それぞれで税関(Customs)の手続きがある。⇒引越しではなく『輸出入業務』である。
  4. そのため、『インボイス(Invoice)』と呼ばれる内容品一覧の書類を準備しなければならず、これがかなり面倒くさい。服一枚に至るまで細かく、商品の内容と値段を一つ一つ書かなければならず、荷物の総量が多いと、それだけインボイスの作成も大変になる。
  5. 相手国での通関(荷物検査)時に、課税されるか否かで、費用がかなり変わってしまう。
  6. 動植物は、病原菌を持ち出さない&持ち込ませないために検疫の対象となる。

海外引越の費用と所要日数

運送距離も国内とは比較にならないほど長くなるので、必要なものとそうでないものとの仕分けが、さらに大事になります。

船便だと、近場の東南アジアで約1か月、北米のアメリカやカナダで約2か月、ヨーロッパだと2か月以上かかるのが普通なので、当然その間その荷物は使えません。

現地に到着して、すぐ使う(ハンドキャリーもしくは『航空手荷物』を利用する)荷物と、そうでもない(船便で1か月以上掛かって遅れて着いても問題ない)荷物の区分を明確にするのが重要です。

荷物の量と距離により、掛かる費用は10数万円(単身パック)~100万円前後(コンテナ1台)などと幅広くなります。

単身パックとコンテナ1台もしくは国際郵便の使い分け

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海外引越しの場合、荷物を輸送する方法には主に3通りあります。

ひとつは、日本国内の引っ越し同様、荷物をダンボール1箱単位もしくは一定数の単位で運んでもらう方法

日本通運では「セルフパック・コンビ」というサービスでダンボール5個から最大15個分の荷物を運んでもらうことが可能です。

これを利用すると、アメリカ・ニューヨークまで15箱で185,000円(税関検査料・関税は別途)で運んでもらえます。

参考:日通の海外引越-セルフパック・コンビ

もう一つは、船便輸送をメインに、あなたの海外引越しに必要な荷物量に合わせて、コンテナ1台分などで運んでもらう方法(オーダーメイド方式)です。

北米やヨーロッパなど引越し先が遠い場合は、距離に応じて輸送費もかさむので、荷物量を最小限にするため、セルフパックなど決められた体積のサービスを使うといいでしょう。

そうすると、その定型サイズに入らない荷物はそぎ落とし、強制的に持っていける量まで荷物を絞ることが可能になります。

一方で、中国や東南アジアなど引っ越し先が比較的近い場合は、輸送費が極端に高額にはならないので、ミリミリ荷物を削る必要はないので、コンテナ1台分の荷物量としておくと、とりあえず家族引越し分の荷物量ぐらいは乗せることができてしまいます。

但し、コンテナ1台を利用するぐらいの多い荷物量だと、輸送先や運ぶ荷物により値段は様々となるので、引越業者による訪問見積もりは必須です。

最後の1つは、荷物1個単位から必要な個数だけを、郵便局やDHLなどの国際郵便で送る方法

但し、一例として郵便局の国際郵便で、重量30㎏のダンボール1個をアメリカ・ニューヨークまで最も安い船便で送る場合でも、13,750円掛かるので、ある程度まとまった量を単身パックなどで送る方が、コスパは良いとも言えます。

参考:日本郵便「国際郵便-料金・日数を調べる」

あなたの荷物量と予算に合った、輸送方法の使い分けが必要です。

海外へ発送できない荷物(輸出入禁止品)を確認する

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日本国内での引っ越しでもそうですが、危険物やペット、貴重品などは、標準引越運送約款によって、原則、輸送が引き受けられないものとして規定されています。

これと同様に、国際間の運送取り決めなどで、輸送禁止の物や、特別の許可が無いと運送または輸出入が出来ないものがあります。

まずは、

『何が運べないのか』を理解しておかないと、荷造りが出来ません。

見積もりに来てくれた引越業者の方でも、国ごとの注意品目など教えてはくれますが、大筋のところはあなた自身が理解していないと仕方がありません。

仮に、荷造りが完了したとしても、インボイスを記入し引越業者に渡した時点で引越業者のチェックが入り、輸出禁止品(または相手国輸入禁止品)に該当する場合もしくは運送を許可してもらえない物品の場合、却下されてしまうと再度荷造りのやり直しが発生し二度手間です。

この点については、国内引っ越しとは比べ物にならないほど『厳格である』という事を覚えておいて下さい。

一般的に、輸送禁止もしくは輸送制限が掛かるもの

・銃器や刀剣類(モデルガンや模造刀も対象)などの武器

・文書(ポルノや政治的扇動文書)

・動植物(ワシントン条約で規制されているもの)、ゴザや畳など

・生鮮食料品

・化粧品や医薬部外品(引火性液体・高圧ガスを含むスプレーなど)

・酒類:アルコール度数が70%を超える物は危険物と見なされ不可。度数が24~70%未満のものは、容量に制限あり。

・殺虫剤や接着剤、ペンキや塗料、シンナーや灯油など可燃性液体を含むもの

・リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池など高密度の発火性の高いバッテリー。

但し、乾電池やニッケル水素、ニッケルカドミウム(ニッカド)電池は問題無し。

・ライター・マッチ・花火などの危険物、

・携帯酸素ボンベやカセットコンロ用ボンベ、ビールサーバー用などの炭酸ガスカートリッジ、各種引火性ガス

一風変わった輸入禁止品

・中国では国際問題(台湾や尖閣諸島の問題)と関連して、地図や地球儀が輸入禁止。

・アメリカでは、「キンダーサプライズ」(日本では「チョコたまご」の名称で販売)と呼ばれる、中におもちゃの入っている 卵型のチョコレート(理由は子供が誤っておもちゃを食べてしまう危険がある為)。

・シンガポールでは、ご存知「チューインガム」の他に、ピストル型もしくはリボルバー型(すなわち拳銃の形)を真似した着火用ライター

・イスラム教の戒律が厳しいことで知られるサウジアラビアでは、アルコール類一切及びそれらを含むウイスキーボンボンなどのお菓子、みりんや醤油などの調味料などもその対象となります。

また、豚由来成分の入っているお菓子や調味料はもとより、豚革製の手袋やバック、靴など多岐にわたります。

以上、一例でしたが、

その国固有の輸入禁止品があるので、引っ越し先の各国の事情に合わせた個別の対応が必要となることは覚えておきましょう。

相手国の税関で課税対象とならないように準備する

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海外へ荷物を発送する場合でも、引っ越しに関連した『個人の身の回り品』という扱いであれば、基本的には免税となり課税されません。

しかし、個人の持ち物という範囲を超えるほどの大量の医薬品や食料品などは、販売目的と見なされ課税対象となる場合もあるので注意が必要です。

また、

購入したばかりの『新品』は目を付けられ課税の対象とされ易いので、値札やタグ、パッケージや包装紙を外しておくなど、梱包前の事前準備が大事です。

海外引越しする場合の持ち物について

電化製品

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電化製品は、日本製やアメリカ、ヨーロッパ製など性能の良いものが、今やコストダウンの為に現地周辺国(例えばアジアならタイ、アメリカならメキシコ、ヨーロッパならチェコ)で生産されていることも多いです。

その為、一昔前のように日本製だからと言って高級品で売られていることもなく、現地の国で安くほとんど調達可能なので、よっぽどの物以外、日本から送る必要はありません。

また、日本と電圧が違う国(アメリカ:120V、中国、タイ:220V、UAE:220~240V、シンガポール:230V、ヨーロッパの国々では220~240V、などなど世界各国で様々)も多いため、そのままでは使用できず変圧器を通さなければ故障や発火の原因となってしまいます。

特に消費電力量が大きい、電子レンジ(実際の消費電力は1000W以上)、ご飯を炊くIH炊飯器(1200~1400W程度)、卓上IHクッキングヒーター(800~1600W)、ドライヤー(1200W)、ハイパワーのタワー型デスクトップPC(400~600W)などは持って行っても、負担になるだけです。

それらを持って行っても、現地で高額な変圧器を購入することになってしまうだけです。

私の場合、消費電力1400Wものハイパワーの卓上IHクッキングヒーターを、かさ張らないからと引っ越し荷物に入れて送ったら、現地価格で2万円以上もする変圧器を購入しなければ使えない為、結局お蔵入り。 現地仕様の卓上IHクッキングヒーターを買った方が、断然安く上がります。

タワー型のデスクトップPC(400W)はどうしても必要だったので輸送し、現地で6000円ぐらいの変圧器(容量500Wまで)を購入し使っています。

特に消費電力が1000Wを超えるような製品の場合、使う為の変圧器は2~3万円以上と高額になるので、十分注意して下さい。
なお、対応電力1500Wでも1万円以下の安い変圧器もありますが、IHなどマイコン制御がされている製品は使えない場合がほとんどなので、適用表示をよく確認して購入するようにして下さい。

パソコンは可能ならノートPCにしておくと、電圧の問題は回避できる(ACアダプターが100~240V対応になっているので、全世界で充電しながら使える)のでおすすめです。

プリンターのインクには要注意

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原稿やプレゼン資料、年賀状など様々なものを印刷することが出来るため、持っている人も多い家庭用のインクジェットプリンター。

そのまま海外でも使いたいところですが、日本で買ったプリンターは『日本国内市場専用』となっていることも多く、海外でインクが購入できない日本仕様の品番の物が販売されていない&現地仕様のインクカートリッジと互換性無し)ということがネックになり、インクが無くなった時点で使用出来なくなることが問題となります。

これを防止するには、インクの予備をある程度の量購入して、プリンターと一緒に輸送しておくか、もしくは一時帰国の際に都度購入するか、現地で海外仕様のプリンターを購入するかのいずれかの選択になります。

どの方法を選ぶかよく考えた上で、プリンターを送るかどうするか決めましょう。

DVDの『リージョンコード』には要注意

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CDの場合は、世界共通で使えるので問題ありませんが、DVDやブルーレイの場合、『リージョンコード』というのがあるのをご存知でしょうか?

この『リージョンコード』の、リージョン(Region)とは『地域』の意味で、世界をいくつかの地域に分け、そのエリアごとに決められているものです。(但しテレビの映像方式のNTSC方式やPAL方式とはまた別の話です) これは、その地域ごとの映像の販売権などと密接に関係した話です。

この『リージョンコード』が対応しているDVD(ブルーレイ)プレイヤーとDVD(ブルーレイ)のメディア本体が合致しないとDVD(ブルーレイ)の再生が出来ないのです。

ちなみに主な国(各エリア)のDVDの『リージョンコード』は以下の通りとなっています。但し、ブルーレイではこれとは異なり別の分類となっています。

ALL(0):全世界

1:カナダ・アメリカ合衆国など

2:『日本』、中東諸国、西ヨーロッパ、エジプト、南アフリカなど

3:東南アジア、香港、台湾、マカオ、韓国

4:オーストラリア、ニュージーランドなどオセアニア地域、中央アメリカ、カリブ海諸国、メキシコ、南米諸国

5:アフリカ諸国、インド、バングラデッシュ、パキスタン、北朝鮮など

6:中国本土

7:予備

8:航空機や旅客船など国や地域を跨いで使う場合

以上のように細かく分かれているので、 例えば、現地でも忙しい業務の合間の休日にお気に入りのDVDが見たいからといって、日本からDVDメディア(『リージョンコード:2』)だけを持って行って、アメリカの住居備え付けのDVDプレイヤー(『リージョンコード:1』)で見ようとしても見れない事態となってしまいます。

そうならない為には、日本からDVDプレイヤーと共にメディアを持って行くか、日本で『リージョンコード:ALL(0)⇒一般的に「リージョンフリー」と呼ばれる』DVDプレイヤーを購入して持って行くかする必要があります。

稀に、日本で購入したDVDでも『リージョンコード』が記載されていない製品もあり、そのような場合は、現地のDVDプレイヤーでもそのまま見れる場合があります。但し、基本的には日本で売っているDVDメディア(特に映画など)は『リージョンコード:2』と覚えて下さい。

一方では、当然その逆もあるわけで、アメリカで売っているDVDメディア『リージョンコード:1』は、日本のDVDプレイヤー『リージョンコード:2』では見れません。

その場合は、アメリカ現地でDVDプレイヤー『リージョンコード:1』を購入してもよいかもしれません。 お手持ちのDVDメディアの『リージョンコード』はパッケージ裏面(以下写真を参照)やDVDメディア本体に印字されているので、直ぐに確認できます。

画像1:『リージョンコード』が「2」の例

画像2:『リージョンコード』の記載が「無い」例

一見、右の赤丸のところに「2」と書いてあるので、『リージョンコード』が「2」かと見間違いますが、よく見ると、この「2」は2種類の音声が選択できることを表しています。

画像3:『リージョンコード』が「1」の例

通常『地球の形』をしたマークとともに数字が書かれているので、そこが見分けるポイントです。 この辺りの『リージョンコード』については、現地のメディアショップや電器店でDVDメディア(映画など)を購入する際もよく確認してから購入するように注意して下さい。

地域やショップによっては混在して売られている場合もよくありますので。

また、パソコンにDVDプレイヤーやブルーレイと兼用のマルチプレイヤーが搭載されている場合、Windowsのシステムから『リージョンコード』を変更して、現地のDVDを見ることも出来ます。

但し、変更できる回数は決まっているので、昨日は日本のを見て、今日はアメリカのを見て、明日はまた日本のを見るなんてことをしていると、あっという間に制限回数に達してしまい、以降変更出来なくなってしまうので、困ってしまうことになります。

通常は、購入後未設定の場合で5回、すでに設定済みの場合は残り4回です。『リージョンコード』を変更する場合は、慎重によく考えてから行って下さい。

パソコンでの具体的な変更方法は、以下の記事に掲載されているので参考にしてみて下さい。

参照:ドスパラ「リージョンコードの変更について」

しかし、この『リージョンコード』の変更をするぐらいなら、例えばパソコンは日本のDVDを見る専用、テレビと繋いでる現地のDVDプレイヤーではアメリカのDVDを見る専用などと、完全に分けた方が良いと思います。

もしくは、パソコンにDVDプレイヤーを2台搭載して使い分けるか、通常のDVDプレイヤーを2台持ちにしてテレビ側の入力切替で使い分けするという方法もあります。

なお、

シンガポールではDVDは原則持ち込み禁止、中国ではCDとDVDを合わせて100枚までなどと、国によっても持ち込み条件が異なるので注意が必要です。

この項の最後に、これを言ってしまうと元も子もないのですが、現代では、Netflix(ネットフリックス)などのネット配信で映画やドラマ、バラエティー番組が見れる時代なので、わざわざDVDを持ち出す必要すらないのかもしれません。

但し、海外から日本の例えばAbemaTVなどにアクセスする場合、海外からのアクセスは遮断されて見ることが出来ません。

画像引用:AbemaTV

そのような場合は、VPNサービス「マイIP」を利用しアクセスすると、海外でも見ることが出来るようになります。

家具や衣類

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海外の賃貸住宅では、ベッド(寝具)や家具はもちろんのこと、エアコン、テレビ、電子レンジ、オーナーによっては包丁や食器まで、日本のマンスリーマンションのように、生活する物件やコンドミニアムに必要なものが備えつけられていることも多いです。

海外の物件は、基本的に概ね3種類、物件やオーナーによって

・「Fully Furnished=全部入り」

・「Semi Furnished=一部の大型家具のみ有り」

・「Un(Non)Furnished=日本と同じドンガラ状態」

に別れているので、物件選びの際に使い分けるといいでしょう。

現地でお気に入りの家具を購入して部屋の雰囲気を統一したいのであれば、「Un(Non)Furnished」でもいいでしょうし、購入するものや費用を必要最小限にしたいのであれば、「Fully Furnished」がいいでしょう。

また、「Fully Furnished」であれば、退去する時の荷物を処分する手間と無駄が無くて、日本への本帰国時の引っ越し準備も簡単です。

但し、当然ですが、「Fully Furnished」の方が設備費が掛かっているので、家賃は高くなります。 基本的には、必要最小限の荷物を持って行って、現地で生活する中で足りなかったら、そのときに購入すればいいでしょう。

年中夏の国に行く場合、冬物(特にかさばるコート、厚手の革ジャンなど)は可能ならば実家で預かってもらう。不可能な場合はレンタルコンテナなどへ。最終的に無理な場合は処分。

もし、実家などで預かってもらう場合、プラスチックケースなどに入れて密閉したまま一年中保管しておくと、寒暖の差や梅雨時期の高湿度などで、ほぼ100%カビが生えます。

私の経験では、厚手の革ジャンをプラスチックケースに除湿剤と共に入れて保管、一年後に一時帰国のときに実家に帰って開けてみたら、カビだらけになっていましたので、

衣類は、必ず風通しの良い環境で保管してもらえるようにしましょう。日本の梅雨時期の高湿度、冬場の室内と外の温度差による結露をナメてはいけません。

海外へのパソコン持ち出し

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デスクトップPCでも運送会社に任せて(引っ越し荷物に入れて)船便航空便どちらでも運搬することが可能です。

また、自分が当日飛行機に乗る前に、飛行場の航空会社のチェックインカウンターで預けることで「航空手荷物」として輸送することも可能です。

自分の場合、使っていたデスクトップPC(一旦は引越し業者の船便で輸送してもらった)が、日本での使用期間含めトータル6年で壊れたため、日本に一時帰国した際に新品のデスクトップPCを購入し航空手荷物として預け運んできました。

但し、国によっては、新品として課税されることもあるので、各国の通関事情をよく確認して下さい。

「航空手荷物」として輸送する場合は、出来るだけ日系の航空会社を利用するのがベターです。海外の航空会社は、取り扱いが雑で乱暴なので、荷物を壊されるリスクが高くなります。

海外へのホビー用ロボットやドローンの持ち出し(飛行機での手荷物輸送)

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高密度のバッテリー(特に「リチウムイオンポリマー」など発火の危険があるもの)が搭載されている場合は、特に注意が必要です。

船便で輸送することも出来なくはありませんが、高温環境下に置かれると熱暴走する危険がある為、原則、機内持ち込み手荷物で運送するのがいいでしょう。

なお、国土交通省の規定(ガイドライン)によると、

バッテリー1個の『ワット時定格量(カタログでは「Energy」と書かれている欄』(=総容量ではない点に注意)

100Wh以下であれば、持ち込み数に制限無し。

100Whを超え160Wh以下の場合は、バッテリー2個まで。

となっています。

ちなみに、個人使用で使うドローンの代表機種、

DJI製のファントム4に使用されているバッテリーでは89.2Wh、Mavic 2で59.29Wh、どちらも100Wh以下となるので、持ち込み数制限に掛かることはありません。

但し、航空会社により、100Wh以下でも2個までの制限が掛けられたり、100Whを超えるものは、持ち込み禁止=すなわち運べないとしている会社もあったりと、航空会社により対応はまちまちなので、詳細は利用する航空会社に確認しておいた方が確実です。
いずれの場合も、バッテリーについては、航空手荷物として預けることは出来ず、確実に機内持ち込みとなるので、注意して下さい。(目が届かないところで発火すると対処できず危険な為)

それ以上の大量のバッテリー(撮影予備など含め)を持ち込もうとすると、税関で止められる可能性が非常に高いので、気を付けましょう。

また、ドローン自体については、例えばベトナムでは入国持ち込み不可(税関で没収、最悪刑事罰を受けることも有)などと厳しい規制が掛けられている国も多いので、各国でのドローンに対する規制については、海外へ持ち出す前にしっかり理解しておく必要があります。

10万円以上もする高額なドローンを没収されてはたまりません。

詳細は、渡航先の国の税関(Customs)もしくは航空局などからの規制情報を事前に確認して下さい。

常備薬、医薬品など

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もしも海外で体調を崩した場合、慣れない言葉の壁と海外での高額な診療費などで、病院へ行くのをためらってしまうこともあるでしょう。

そんな時、風邪や症状の軽い病気程度なら市販薬で済ませたいですが、現地の薬局(pharmacy)へ行ってもどれが効くのやら分からないことも多いので、当面の間(渡航後2~3か月)は日本から使い慣れた常備薬を持って行くと重宝するでしょう。

風邪薬:改源など漢方(Chinese Herb)が処方されているものは、実は中国や台湾などより日本のほうが発達している。風邪薬の他にもツムラの漢方シリーズ(医療用漢方製剤)などは有名。

下痢止め:正露丸など

子供用の薬

使い捨てカイロ:日本製のように長時間持続する製品は皆無。

一時期、海外旅行者からもてはやされた、日本に行ったらぜひ買うべき『神薬(かみぐすり)』はさすが日本品質かもしれません。

また、必要な医療用薬剤は、日本の健康保険が使えるうちに処方してもらい、購入して持って行くといいでしょう。

海外へ輸送する場合は、個人使用の範囲の量(通常2~3か月分)しか、輸送できないので注意して下さい。

海外に持って行く荷物と日本に残しておく荷物の選別

ここまでで、国外に荷物を持ち出す際の注意点と、何を持って行く必要があるか無いかが大体理解できたところで、一番大事な荷物の選別に入りましょう。

荷物の選別・仕分けについて(大枠)

荷物の選別・仕分けは、基本的に以下の5つに分けられます。

1.海外に持って行くもの

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着馴れた衣類や履き慣れた靴、使い慣れているガジェットや生活用品など、必要なものは海外へ持って行きます。先にも話をした通り、海外へ持って行く家電は最小限に抑え、必要になったときに現地調達するのがいいでしょう。

2.日本へ本帰国した際使う大型のもの(家具・家電など)

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ベッドや食器棚、大型の家具などは、引越業者などが用意してくれる一時保管用の倉庫などで、本帰国するまでの数年間預かってもらうことが可能です。

このような引越業者が用意している「荷物の預かりサービス」は、荷物量により値段は変わりますが、少量であれば月額2万円前後から利用できます。

但し、一旦荷物を入れてしまうとその後の荷物出し入れの自由が無い場合や、出し入れの都度ごとに料金が掛かる場合もあるので、利用条件などを確認してから契約するようにしましょう。

「荷物の預かりサービス」については、引越業者各社によって対応が様々なので、以下の記事をよく読み、しっかりと海外引越し時の『長期保管』に対応している業者を選ぶことが大切です。

3.日本へ一時帰国した際使うもの

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日本へ置いていくが、時々必要になるものは、可能なら日本の実家や親せき、兄弟のところなどで預かってもらえると便利です。 冠婚葬祭で着る服や日本の着物・浴衣などでしょうか?

「荷物の預かりサービス」に預けた場合でも、業者によっては一時的な取り出しや配送にも対応している場合があるので、前項の関連記事で確認してみて下さい。

4.家族や友人知人に譲るもの

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私の場合ですが、3年間使用したフルサイズのマッサージチェア(購入時30万円)を持っていた為、処分をどうしようかとネットで買い取り業者を探してみましたが、買取価格は最大でも3万円という事が分かりました。

購入価格とのあまりの落差(10分の1)にびっくりしたため、売却は諦め、義理の父に中古で悪いけど譲ることにしました。

見た目も新品とそんなに変わらず、もちろん故障などもないので大いに喜んでもらえました。

このように購入価格と売却価格があまりにも開きがあるような、特に大型商品の場合は、家族や友人知人に譲る、もしくはお値打ち価格で買い取ってもらえると、お互いにハッピーになれるので、そうすることをおすすめします。

5.廃棄や売却処分するもの

かなりの年数使用したり、ほとんど値段がつかないようなものは、廃棄処分します。

但し、家電の場合は家電リサイクル法により、処分するのもお金が掛かってしまいますので、そのような場合は、引っ越しと同時に不用品を買い取ってくれる引越業者を利用するのがおすすめです。

詳細は『引っ越し費用を抑えるコツ。不用品はあの引越業者に買取を依頼する!』をご覧ください。

売却については、現代では様々な選択肢、リサイクルショップ、メルカリなどのフリマアプリ、ヤフオクなど様々な手段がとれるので、あなたに合った方法で、そして出来るだけ高く買い取ってもらえるようにしましょう。

但し、

この「売却する」部分に多くの時間を割くと、海外引越しの場合は他にもやらなければならない手続きなどが山ほどあるので、ある程度の割り切りの中でズバズバ処理していくようにしましょう。

そうしないと、後で肝心の事に回す時間が足りなくなってしまいます。

海外引越しでやらなければならないことは、

海外引越しする前の準備や忘れてはいけない手続きについて【準備編】

海外引越しの準備や手続きについて。【日本出国1か月~2週間前編】

の記事にまとめてあります。一度目を通して必要手続きの忘れ防止に活用して下さい。

海外へ持って行く荷物を輸送方法別に選別する

1.移動日当日の飛行機預け荷物(航空手荷物)の選別

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まずは、居住国までの移動に利用する航空会社の荷物規定をよく読んでください。

あなたが利用する航空会社と航空券の種類(エコノミー、ビジネスなどのクラス分け)により、航空手荷物として預けられる荷物の個数、重量制限が変わってきます。

『航空手荷物』を上手に活用する

航空券を購入し自分も飛行機に搭乗する場合、「航空手荷物(Checked Baggage)=航空会社のカウンターで預ける荷物」という無料で荷物を運んで良い「重量枠」があります。これを海外引越しに活用しない手はありません。

各国の航空会社や、席のクラスにより変わることがありますが、

【ANAの場合】

エコノミークラスで23㎏まで×2個、ビジネスクラスで32㎏まで×2個、ファーストクラスで32㎏まで×3個となっています。

縦横高さ3辺の合計サイズは158㎝以内となっています。

プレミアムメンバーの場合には、搭乗クラスの無料手荷物分プラス1個という扱いになります。

すると、エコノミークラスでは23㎏まで×2個⇒3個、

ビジネスクラスで32㎏まで×2個⇒3個、ファーストクラスで32㎏まで×3個⇒4個となります。

【JALの場合】

エコノミークラス(及びプレミアムエコノミークラス)では23㎏まで×2個ですが、ビジネスクラスから32㎏まで×3個がOKとなっています。ファーストクラスではもちろん、32㎏まで×3個です。

また、縦横高さ3辺の合計はANAの158㎝以内ではなく203㎝以内となっているという点が大きな違いです。

【アメリカン航空の場合】

日本⇔アメリカ便の場合、

1個のサイズはクラス関係なく、23㎏、158㎝以内となっていて、Main Cabin(エコノミークラスに相当)、Business Classは2個まで無料、3個以上はUS$200/個となっています。(First Classは3個目まで無料)

ここで比較した通り、

ビジネスクラスを利用する場合は、JALの方が『3個』までと数が多くなり、また、3辺合計サイズも大きいので、海外引越し時に利用するのであれば、JALの方が断然お得です。

さらにJMB FLY ONステイタス会員、JGC(JALグローバルクラブ)会員の場合だと、さらに増量され、

エコノミークラス(及びプレミアムエコノミークラス)でも32㎏まで×3個に、

ビジネス、ファーストクラスでは、32㎏まで×4個になります。

但し、どの航空会社とも、他社とのコードシェア便では、条件が変わる場合があるので注意が必要です。

また、この航空手荷物は、スーツケースやバッグだけでなく、ダンボールに入った荷物なども預けられます。

この枠をうまく活用すると、渡航直後の1週間程度の内に必要な最低限の荷物は、ほとんどこの「航空手荷物」で運んでしまえると思います。

日系航空会社の赴任プラン

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日系の航空会社のJALもしくはANAを使って海外赴任出来るという場合は両航空会社で提供している「赴任プラン(赴任コンポ)」というサービスを利用しない手はありません。

ANAの場合(赴任コンポ)で、

無料手荷物がエコノミ-、ビジネスクラス共に2個⇒4個へアップグレードする(但し、1個当たりの許容重量はクラスで異なる)のと、

搭乗便の飛行距離に応じて付与される点数で、ハイヤーサービスやホテルの前泊利用や宅配サービス、変圧器の購入や海外への雑誌お届けサービスの利用まで、幅広いサービスが受けられる特典が付いてきます。

JALの場合(JAL赴任プラン)は、

無料手荷物の個数が、エコノミ-クラスで2個⇒4個、ビジネスクラスで3個⇒5個へアップグレードと、

ANAと同様の各種サービスが受けられる特典が付いてきます。

利用条件やサービス詳細は、各航空会社の以下ホームページで確認して下さい。

JAL赴任プラン

ANA赴任コンポのご案内

機内持ち込み荷物で輸送した方がいいもの

・現金、証券、宝石、貴金属などの貴重品

・携帯電話、タブレット、ノートパソコン、モバイルゲーム機、ドローンなど高密度バッテリー(リチウムイオンやリチウムポリマーバッテリー)を搭載しているもの

・とにかく壊れては困るもの。

2.その他の荷物を船便と航空便に振り分ける

船便の特徴

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船便のメリット:
①重量ではなくコンテナ容量(体積)で値段が決まる。航空便に比べて安い。
②航空便と違い、引っ越し荷物は船への積載荷下ろし時は、パレットやコンテナ単位で行うので、荷物破損のリスクが少ない(衝撃が少ない)。
船便のデメリット:
①輸送に時間が掛かる。東南アジアで約1か月、北米で1.5~2か月、ヨーロッパでは2か月~それ以上掛かる事も。
②コンテナ輸送で、高温多湿(40度以上)のエリアを運ばれていくため、温度湿度変化に弱いものは運ばない方が良い。
航空便の特徴
航空便のメリット:
輸送が速い。東南アジアで1週間、北米、ヨーロッパで2週間
温度変化が少ない。ちなみに貨物室の気圧は約0.8気圧(地上の4/5)、空調時の温度は概ね20℃前後です。

参考:JAL CARGO国際貨物よくあるご質問「貨物室の温度湿度や気圧の環境はどのようになっていますか?」ページをスクロールすると「下の方」によくあるご質問のQ&Aがあります。

航空便のデメリット:
①船便に比べ、輸送コストが高い(船便の2~3倍)。
②航空貨物の場合はご存知の通り、特に海外のエアライン会社では、荷物をボンボン放り投げることは日常茶飯事です。その為、荷物が破損する率は船便に比べて高くなります。

荷物の破損のしづらさで順に並べると、

『自分で機内持ち込みする』>『船便』>『航空便(または航空手荷物)』

となります。

最後に

『海外引越しの準備や手続きについて。【引っ越し荷物仕分け編】』、今回お伝えした内容を元に、あなた自身の海外引越し荷物の仕分けを早速始めてみて下さい。

それぞれの品物別の国内向け引っ越しにおける一般的な梱包方法は、『個別品目ごとの梱包のコツと冷蔵庫や洗濯機などの輸送前準備』に書かれています。併せてご覧ください。

最後に、今回の要点を簡潔にまとめます。

STEP1:海外生活で必要な最小限の荷物をピックアップする。
STEP2:海外へ持って行く荷物を必要優先順に、
『自分で運ぶ物(機内持ち込み又は航空手荷物)』>『航空便』>『船便』の3種類に分類する。
STEP3:海外へ持って行かないけど処分したくない荷物を、
実家や兄弟の家、引越業者の保管倉庫、トランクルームなど場所含め、それぞれの行き先をハッキリさせる。
STEP4:その他の不要な品物は、売却や譲渡、廃棄処分する。
一番最初に、最重要な物=自分が乗る飛行機と一緒に運ぶ荷物を決めるといいでしょう。

今回は以上です。

次回の海外引越しは、『海外引越しの準備や手続きについて。【大手-中小引越業者徹底比較編】』と題して

海外引越しに強い大手-中小引越業者の徹底比較から、各プランの特徴や料金、地域別おすすめの引越業者の紹介など、『海外引越し業者』について、徹底解説します。

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