猫と引っ越しする時の注意点 猫のストレス症状と軽減対策

特殊な引っ越し
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猫にとっては縄張りが変わることになる引越しは、大の苦手です。

今回は引っ越しに伴い猫に現れるストレス症状とストレス軽減対策を引っ越し1か月前、当日、引越し後など時系列ごとに紹介していきます。あわせて猫との海外引越しについても紹介します。

  1. 猫にとっての引っ越しはストレス以外の何物でもない
  2. 猫との引っ越し:事前準備
    1. 引っ越し先が『猫の飼育』が可能な物件か確認する
    2. 引っ越し先でどうしても飼えないような状況になったら
    3. 引越業者選びと事前の告知(猫アレルギー対策)
    4. 引っ越し当日の輸送手段の選定
      1. 自家用車またはレンタカーで移動する場合
      2. 電車や特急・新幹線で移動する場合(ペットの持ち込みルール)
      3. 国内線の飛行機で移動する場合
      4. 引越業者やペット輸送専門業者に依頼する場合
    5. 引っ越しが決まった段階ですること
      1. ケージでの移動の練習をする
      2. 引っ越しの時の荷物選定・処分について
      3. 引っ越し先住所周辺の動物病院を探しておく
    6. 引っ越し荷造り作業(引越し1か月前~2週間前)の注意点
    7. 引っ越し荷造り作業(引越し前日)の注意点
  3. 猫との引っ越し:当日のポイント
    1. 引っ越し作業時の注意点
      1. 猫の脱走防止対策
      2. 猫にとっての快適な移動環境を作る
  4. 猫との引っ越し:新居でのポイント
    1. 猫のストレスを予防するために
    2. 猫がストレスを抱えているサイン(兆候)や症状を見逃さない
    3. 猫にとってのストレス解消法とは
    4. 新居での家具家電の買い替え(模様替え)
  5. 猫と海外へ引っ越しする場合
    1. ペットにとって飛行機での海外引越しはかなりのハイリスク
    2. 狂犬病ワクチン接種と輸出検疫
  6. 最後に

猫にとっての引っ越しはストレス以外の何物でもない

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昔から、「犬は人につき、猫は家につく」と言われるように、猫は自分が住んでいる環境の変化に敏感な動物です。

これは一説によると、猫は自分の『縄張り意識』が非常に強く、その縄張り内が安全だと分かっていることが重要だからだと言われています。

特に、現代ではあなたのペットとして室内で飼われている猫は、完全に『あなたの家の中が猫にとっての生活環境の全て』です。

また、猫を飼っていると「猫が物陰に隠れて出てこない」という現象をよく目にしますが、これは何か環境が変化し『猫が警戒している』ことを表しています。

その為、猫にとっての自分の住みか=縄張り、すなわち生活環境が一変することになる引越しは、大の苦手です。

飼い主のあなたとしては、猫に極力ストレスが掛かることが無いように、引っ越しをしてあげたいですよね。

次項から、引っ越しに伴う、猫へのストレス軽減対策を引っ越し1か月前、引っ越し当日、引越し後など時系列ごとに紹介していきます。

猫との引越しにおけるポイントは『猫の縄張り』をあなたが常に意識するということです。

あなたと猫が引越しする際の、是非参考にして下さい。

なお、人間もそうですが、ストレスが極度にかかると自律神経が乱れたり、免疫が低下し病気にかかりやすくなったりしてしまうので、特に歳を取っている猫や病気がちな場合は、猫との引越しを諦める決断も時として必要になります。

猫との引っ越し:事前準備

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引っ越し先が『猫の飼育』が可能な物件か確認する

新築一戸建てや分譲マンションを購入し、引っ越し先がそちらであれば問題ないのですが、賃貸物件に引越しする場合は、まず賃貸契約前に「ペットの飼育可」となっているかどうかを確認しましょう。

また、「ペットの飼育可」となっている物件でも、実はそれは犬のことであって猫は飼育不可となっている場合や、

猫も1匹ではOKでも、多頭飼いはNGという場合(当数制限がある場合)も多いので、物件の契約前に不動産屋や大家さんにしっかりと確認しておく必要があります。

SUUMOなどの通常の賃貸不動産情報サイトでは、猫の飼育が可能な物件を探すのは、困難を極めるので、そんな場合は「ペット飼育可物件専門」の不動産業者から物件を探すといいでしょう。

別記事『ペット飼育可能な賃貸物件を探すなら。専門情報サイトのまとめ』を是非参考にしてみて下さい。

引っ越し先でどうしても飼えないような状況になったら

引っ越し先ではどうしても飼えない事情がある場合は、猫の引き取り手を探します。

まずは、自分の知っている親せきや仲の良い友人の中で、引き取ってくれる人がいないか当たってみて下さい。

それでも引き取り手が見つからない場合は、里親になってくれる人を探します。

様々な方法があると思いますが、「ペットのおうち」という里親募集サイトに登録すると、全国から広く里親を募集することが可能になります。

2011年からの運営開始で現在までの累計では13万件以上の里親募集があり、8万件以上で里親が決定しています。良かった良かった。

ペットと言えども、人間同様大切な家族です。あなたが飼えないのであれば、しっかりした引き取り手を見つけてあげるのが、飼い主であるあなたの大事な責任です。

参考:ペットのおうち「猫の里親募集情報」

引越業者選びと事前の告知(猫アレルギー対策)

引っ越し費用の見積もり時に、引っ越し業者に対してあなたが猫を飼っていることは必ず伝えて下さい。

猫を飼っている本人や家族は気付かないかもしれませんが、世の中には猫アレルギーを持っている人が結構います。中には猫の飼い主でも。

猫アレルギーとは、猫の細かい毛が空中に浮遊し、それが鼻や気管、目に入ることで人間の体が異物と察知し、アレルギー反応(大抵は鼻水やくしゃみ、かゆみ)が出る症状です。

但し、猫アレルギーのハッキリとした原因は特定されておらず、猫の毛に付着しているフケかもしれないし、カビかもしれないし、猫の分泌しているホルモンかもしれないですが、とにかく猫の毛が関係していることは間違いないようです。

猫アレルギーを防止するには、掃除をこまめにして猫の毛をとにかく空気中に拡散しないようにする。その点では、空気清浄機の利用は効果的かもしれません。

さて、このようなことから、引っ越し当日に猫アレルギーのある作業員が来てしまったらどうでしょうか?必ず引っ越し作業に支障がでるので、最低限のマナーとして伝えておく必要があります。

また、猫がいることを伝えて、引っ越し当日どこにどのように保管しているか作業前に知らせておくと、引っ越し作業の邪魔となる事もなく作業がはかどりやすくなります。

引っ越し当日の輸送手段の選定

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自家用車またはレンタカーで移動する場合

猫にとってはこの方法が一番おすすめですね。

車での移動であれば、その間飼い主と一緒にいられるわけですから、猫にとっての安心感は格別です。

猫が安心している場合、ケージの中で寝たままおとなしく目的地まで移動することも可能です。

また、ちょっとストレスが掛かって泣いている場合や、車酔いして元気がない場合などでも、自分達のペースで休憩しながら移動できるのが一番のメリットです。

なお、車での移動時は車の運転に支障が出ると危険なので、車の中で放し飼いのような状態で運搬するのは止め、

出来ればケージやキャリーバッグに入れて運搬、嫌がる場合は最低でもハーネスを付けて飼い主の膝の上でだっこするなどして下さい。

もし普段、車に乗せて外出する習慣のない猫の場合は、引っ越し前から徐々に車に慣れさせておくことも必要です。

電車や特急・新幹線で移動する場合(ペットの持ち込みルール)

JRや地下鉄、私鉄などの電車を利用する場合は、ペットの持ち込みルールが決められていて、

ケージやキャリーバッグの大きさが、長さ70㎝以内、タテヨコ高さ三辺の合計長さが90㎝まで、重さ10㎏以内というのが一般的です。

中にはこれより大きいサイズでもOKの会社が有りますが、どこの会社でも問題ないサイズは上記のサイズとなります。

電車運賃を取るか取らないかは、鉄道会社によって対応がまちまちですが、一般的には「手回り品」という扱いになるので、手回り品用のキップを購入する必要があります。

JR全国共通、名鉄、近鉄、阪急、南海電鉄、西鉄など:手回り品1個につき280円。
東京メトロ、都営地下鉄、東急電鉄、小田急電鉄、京成電鉄、西部鉄道、名古屋市営地下鉄、大阪メトロ、福岡市営地下鉄など:持ち込み無料
概ね、首都圏の私鉄と全国の地下鉄は無料全国のJRと東海・関西・福岡の私鉄は有料と覚えておくといいでしょう。

手回り品のキップを買う必要があるか分からない場合は、各電車会社の駅の改札で駅員さんに確認して下さい。

なお、ペットカートは規定サイズを超える場合がほとんどの為、分離できる場合を除くと、ほとんどの鉄道会社で持ち込みできなくなっています。

国内線の飛行機で移動する場合

日本国内線では、JAL・ANAともに貨物扱い(預け手荷物)として輸送が可能です。

但し、LCC(格安航空会社)ではスカイマークやスターフライヤーなどで、ペット輸送に対応していますが、一方、ピーチやバニラエア、ジェットスターなど一部のLCCではペット輸送に対応していないので、航空券購入前に確認が必要です。

尚輸送環境は、飛行機での飛行中は貨物室内が温度湿度気圧共に一定に保たれるので心配いりませんが、

飛行場での貨物積み下ろし待ちの時に夏季・冬季では高温・低温環境にさらされる場合があるので、注意事項として記載されています。

夏季では冷却マットを、冬季では毛布などをケージの中に一緒に入れてあげるといいでしょう。

輸送時は、ペットクレートと呼ばれるケージを航空会社のほうで貸し出してもくれますが数に限りがあります。その他、自分自身のケージ(硬質プラスチックや金属製の物)を利用することも可能ですが、布製のキャリーバッグなど強度の弱いものは使用できません。

ペット用の運賃は、フライトする距離(路線)により異なりますが、3000~6000円の間となっています。

なお、猫を含めペットを預けて輸送する際は、「同意書にサイン」することが求められますが、そこにはペットが死亡しても免責となる=補償の対象外となることがしっかりと記載されている事実を飼い主としても覚えておいて下さい。
飛行機でのペット輸送詳細は、ANA国内線トップ・国際線トップ>Service&Info>快適で安全な空旅のためになどでご確認ください。

引越業者やペット輸送専門業者に依頼する場合

自分たちでどうしても運べない場合は、引越業者でもペットの輸送を引き受けてくれる会社もあります。

但し、引越業者にお願いすると、大抵提携している専門業者に丸投げとなるので、それならば最初から、ペット専門の輸送業者にお願いした方がいいでしょう。

ペット専門の輸送業者には以下の業者などがあります。

料金目安としては、東京⇒大阪間で3万円~5万円といったところです。

1.エイチケイEXPRESS(エイチケイペットタクシー)

2.ワンニャンキャブ

3.湘南ペットハイヤー

引っ越しが決まった段階ですること

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ケージでの移動の練習をする

移動手段が何にせよ、引っ越し当日はほとんどの場合、移動用のケージの中に入れての引っ越しとなるはずです。

その為、あなたがもし、飼っている猫を普段全く外に連れ出さないようにしていたのであれば、

引っ越し当日に外に連れ出す本番前の練習も兼ねて、引っ越し前で忙しいかもしれませんが、機会を作って外に連れ出してあげて下さい。

これだけで、猫にとっての縄張りが家の中だけに限定されず、引っ越し当日も「猫の引っ越し」がしやすくなります。

現代では、スマホや鍵の紛失防止などにも使えるICタグが、猫などのペットの迷子防止にも応用できるので、ICタグを購入し猫の首輪につけておくと、もしもいなくなった場合でも探すのが非常に容易になります。

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引っ越しの時の荷物選定・処分について

一番ありがちなパターンですが、新居として一戸建てや分譲マンションを購入し、そこに引っ越す場合、

家も新しくしたので、併せて家具や家電もごっそりと新しいものに替えてしまうというパターンです。

一戸建てや分譲マンションに引っ越す場合は、この先長くそこに住むことが前提なので、古くなっていた家具や家電は処分し、新しいものを購入してこの先長く使おうと考えるのは当然の事です。

しかし、人間的にはOKでも、猫にとってはこれはNGです。

家から家具家電からごっそりと変わってしまったら、猫にとっては変化が大きすぎます。

その為、出来るだけいくつかの家具家電などは、そのまま旧居から新居に持って行き、猫にとっては知っている物(=自分の匂い付きの物)を確保してあげると非常に安心します。

仮に本当は引越し前に処分したいと思っている物が有ったとしても、猫の為には旧居からいくつかの荷物を持って行ってあげるようにして下さい。

引っ越し先住所周辺の動物病院を探しておく

何も猫などの動物だけに限ったことではなく、小さな子供がいる場合でも引っ越しする時は、(小児科のある)病院を探しておきます。

小児科のある病院ならばまだしも、動物病院となると、人間用の病院ほど数は多くなく、また地方や田舎になればなるほどその数や場所は限られます。

後ほど紹介する、引越しストレスによる猫の不調により動物病院に掛かる必要が出てくることも有り、また新居での猫との生活を送る上でも、安心感という意味で、近くに動物病院あると心強いものです。

必ず、事前に調べておきましょう。

なお、引っ越し当日の乗り物酔いが心配な場合は、かかりつけの動物病院で相談すると、猫用の酔い止め薬を処方してくれるので用意しておくといいでしょう。

引っ越し荷造り作業(引越し1か月前~2週間前)の注意点

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引っ越しする前には、当然荷造りをしなければ引っ越し出来ません。

しかし、荷造りをして荷物が片付いていく、部屋の様子が変わっていく、これだけですでに普段とは違う環境に変化していますが、仕方のないことです。

このようなことから、

引っ越しの荷造り作業中は、猫が過ごす部屋を一部に限定することで、家の中の変化が猫に極力分からないようにする、工夫が必要です。

また、当たり前のことですが、猫が引っ越し直前まで使う、トイレや食器、おもちゃや猫用ベッドなどの『生活必需猫グッズ』は引っ越し直前まで梱包しないことがポイントです。

但し、キャットタワーなど大型の荷物は解体したりして事前に引っ越し準備するのは仕方ありません。

引っ越し荷造り作業(引越し前日)の注意点

トイレや食器などの猫用グッズは、引っ越し前日もしくは当日朝に梱包し、収納したダンボールやケースには、猫用品などと明記し、新居到着後すぐ取り出せるようにしておきましょう。

中でもトイレ砂は、猫にとって自分の匂いが確認できるため、不安が解消できる猫グッズとしては重要なものです。

トイレ砂は、必ず猫と同伴する感じで一緒に持って行って下さい。

猫との引っ越し:当日のポイント

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引っ越し作業時の注意点

猫の脱走防止対策

引っ越し当日は、引っ越し業者、ガス・水道の業者、不動産業者など知らない人が頻繁に出入りし、玄関や部屋の扉も開けっ放しで荷物の搬出搬入する場合が多いかと思います。

また、エアコンの取り外し作業などで使う電動工具の音や家具の移動などで、大きな音が出やすいのも引っ越し当日の特徴です。

さらには、どんどん荷物が運び出されて、部屋の様子が刻々と変わり最後には部屋の中に荷物が無くガランとしてしまう、これを猫が見ていたらどう思うでしょうか?

「わたしの縄張りである家(部屋)が無くなっていく~。やめてくれ~すべてが崩壊だ~。」と思っているかもしれません。

このような状況では、ストレスを抱えた不安な猫がいつ脱走してしまうかも分かりません。

その為、慌ただしい引っ越し作業を極力見せないためにも、また、猫の安全面でも、

引っ越し荷物の搬出搬入時は、必ず猫を決められた部屋に隔離し鍵を掛けておくか、ケージの中に入れておき、脱走防止の対策をしておくことが重要です。

おすすめは、引っ越し荷物の搬出搬入時ともほとんど立ち入る必要のない、浴室です。但し、作業が終わったら必ず連れてくるのを忘れないようにしてあげて下さい。

猫にとっての快適な移動環境を作る

引越し前後(旧居と新居移動時)が、猫にとっての縄張りが最も小さくなる時となります。

この時は、多分、猫の移動用に使うケージの中だけが、猫にとっての唯一の縄張りと言えるかもしれません。

その中で快適な移動が送れるように、水や食料、トイレなども準備しておいてあげて下さい。

また、自家用車で移動する場合にスペースに余裕がある車では、猫のベッドや匂いの付いた毛布と猫を一緒にしてあげると、それだけで猫にとっては安心感が増します。

猫との引っ越し:新居でのポイント

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猫のストレスを予防するために

無事新居まで猫も一緒に引っ越ししてきました。

しかし、猫にとって自分の臭いも全くなく、旧居と全く様子の違う新居に移動してきた当初は、最も警戒心が高まっている時期です。

猫の気持ちを代弁すると、

「自分にとってこの知らない場所(新居)は、果たして安全ニャノだろうか?もしかしたら、自分に危害を加える外敵がいるかもしれないニャン。注意して掛かろう。」

猫は不安で一杯のはずです。

その不安解消の手助けを飼い主であるあなたがしてあげて下さい。

猫がストレスを抱えているサイン(兆候)や症状を見逃さない

もし、嘔吐をしたり、鳴き止まなかったり、食事やトイレをしようとしなかったりしたら、それは過度に緊張している為に表れているストレスのサイン(兆候)です。

また、

自分の住みか(ケージ)、壁と家具の隙間やダンボールなどに隠れて、引きこもって出てこない場合も同様に周りを警戒している証拠です。
そのような場合、無理にそこから引っ張り出してはいけません。

猫がもっている警戒心(反対に好奇心も)は、個々の猫によって様々です。それこそ同じ猫の兄弟でも、全く違う場合もあるぐらいです。

猫が新居の環境に徐々に慣れて、自分から出てくるようになるまでは、そっとしておいてあげて下さい。

猫にとってのストレス解消法とは

まずは、猫にとっての引越しストレスとは何か、今一度思い出してください。

そう、環境の変化による『新しい場所が安全かどうか分からない』という不安からくるもの(動物としての本能である警戒心)です。

すなわち、この警戒心を取り除いてあげればストレスは解消されます。

よって、しなければならないことは、飼い主のあなたが安心感を与えてあげることです。

引越し後も役所への手続きや荷ほどき、後片付けなど色々とやる事が多く、あなた自身も大変かもしれませんが、

引越し当初は出来るだけ頻繁に、飼い猫の様子を気に掛けて、声を掛けたりブラッシングしてあげたりして、違う場所だけど、同じ飼い主がいて安心できるよ。

そして、慣れ親しんだ自分の匂いの付いている物があることを確認させて下さい。

トイレ、飲み水と食事を用意し、しばらく様子を見て下さい。

もし、トイレと食事をするようになったら、まずは第一段階クリアです。ちょっとは警戒心が薄れてきています。
その猫が旧居で慣れ親しんだ毛布や家具、好きなおもちゃやキャットタワーなどをいち早く与えて(=引っ越し荷物ですぐ開梱しやすいように工夫する)、早く安心感を与えてあげることも大事です。
猫が完全に新居に慣れるまで、長い場合では1か月ほど掛かるので、それまでは猫の様子をよく観察して、ストレスを抱えたままになっていないかしっかりとケアしてあげて下さい。

新居での家具家電の買い替え(模様替え)

引っ越し前の準備のところでもお話ししたように、猫が親しんだ家具や家電が一気に無くなり、それらが全て新しいものに変わると猫は警戒します。

このようなことが無いよう、家具や家電の買い替え、部屋の模様替えなどは、猫が新居に慣れてきた頃に、少しずつ行うのがポイントです。

猫と海外へ引っ越しする場合

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ペットにとって飛行機での海外引越しはかなりのハイリスク

国内での移動(引っ越し)だけでも、上記のような状態になりかねないのに、海外への引っ越しとなると当然、距離にもよりますが、飛行機のフライトだけで、近場のアジア周辺でも数時間、アメリカの場合で10数時間、ブラジルなどでは乗り継ぎ含めると、丸一日24時間以上かかる場合もあります。

航空会社によっても対応は異なりますが、猫を手荷物扱いで「機内持ち込みできる場合」と預け荷物として「貨物室に搭載されて」運ばれる場合と、2通りあります。

残念ながら、日系のJALとANAでは、貨物室預かりでしか対応していませんが、海外の航空会社では「機内持ち込みできる場合」が有るので、ご利用予定の航空会社に確認してみて下さい。

貨物室の場合、一定の温度、気圧が保たれた環境ですが、他の動物などと一緒に輸送されることも多く、吠える犬などがいるとそのこと自体がストレスとなってしまい、恐怖におびえてストレスを抱えたまま長時間フライトすることになります。

このようなことから、年間数件と少数ですが、JALやANAでもペットの死亡事故が発生しています。

残念ながら、そのぐらい海外への長時間のフライトはリスクが高いという事です。

また、目的地へ到着しても、入国時に検疫検査のために通常12時間以上の係留検査が行われるのが一般的です。

その為、どんなに最短でも、ほぼ丸一日、ペットと飼い主は会うことが出来ません。

もし自分が猫のその立場だとしたら、どれだけ不安でしょうか?想像してみて下さい。

猫にとっては、どこに連れて行かれるかも全く分からず、他の怖い動物と一緒の環境に長時間置かれ、匂いも全く違う国に着いたら、今度は知らない人が検疫と称してあたしのことを検査するためにまた長時間拘束する。

これってかなり恐怖じゃないですか?

海外旅行初心者の頃に、中国への入国時に、入国検査で引っ掛かり別室に連れていかれた挙句、言葉の分からない中国語でまくしたてられ(彼らは普通にしゃべっているつもりでもなぜか中国語は高圧的に聞こえる)、1時間以上一人で拘束された経験をもつ私は、それだけでかなり不安でした。

言葉の通じない、知り合いもいない国で、私はこの後どうなるのだろうと...

たったこれだけでも不安なのに、

上記のような海外引越しの時の猫の状況(行先不明の長時間移動、目的不明の長時間拘束状態、その間知っている人間である飼い主は不在)を、もし私自身に置き換えたら、うっすら死を覚悟する不安レベルかもしれません。

飛行機でペットと海外へ引っ越しするという事は、ペットにとってはこれぐらいの一大事なんです。

狂犬病ワクチン接種と輸出検疫

それでも、海外に一緒に引越したいという場合は、海外渡航先の国で猫(ペット)の入国条件がどうなっているか調べます。

概ね、狂犬病ワクチンの接種が最低限必要になるはずです。

国によっては、狂犬病の予防接種だけでなく、接種経過後の抗体値測定が必要になる場合や、その他の予防接種やマイクロチップの装着が義務付けされている国もあります。

日本でも遅ればせながら、2019年6月12日に改正動物愛護法が国会で可決。犬と猫の販売業者などに対しマイクロチップの装着と所有者情報の届出が義務付けされました。
但し、現在すでに飼われている犬や猫への装着は努力義務とされ、完全義務化までは3年の猶予が与えられています。

各国の入国条件詳細は、日本にある渡航先国の大使館などに確認して下さい。

ここで狂犬病ワクチンについて一言解説しておきますが、

狂犬病とは決して犬だけから感染するものではなく、狂犬病に掛かっている全哺乳動物から全哺乳動物へ感染するものです。

その哺乳動物には、猫やネズミはもちろんの事、アライグマ、プレーリードッグ、コウモリ、猿、キツネ、牛、豚なども含まれています。割合として犬が多いというだけです。

日本は世界でも数少ない、狂犬病が根絶された稀な国なので、日頃怖さを感じることが無いかもしれませんが、狂犬病は(感染ではなく)発症するとほぼ100%が死に至るという、世界の病気の中でも最恐の病気です。

但し、事前の予防接種実施や感染動物から咬まれたりしても暴露後接種と呼ばれる事後接種をすぐに行えば助かる病気です。

海外渡航時は、人間も含めて猫も必ず予防接種を受けて下さい。

なお、日本出国前には、予防接種実施の確認作業も含め、輸出検疫を受ける必要があり、輸出予定の7日前までに輸出検査申請書を動物検疫所(大抵は空港のある場所に併設している)に提出しなければなりません。

最後に

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猫と引っ越しする際の注意点、理解してもらえたでしょうか?

猫にとっての引っ越しは、今まで慣れ親しんだ自分の縄張りを捨てて、新たに縄張りを獲得しなければならない為、非常にストレスの大きいものとなります。

人間でも、引っ越しに伴い憂鬱になったり、寂しくなったりする人がいますが、それはもしかしたら、動物の本能として「自分の縄張り」を離れる寂しさや、新たに縄張りを獲得しなければならない不安から来ているのかもしれません。

猫との引っ越し、是非猫の気持ちになって一緒に考えてあげて下さい。

もし熱帯魚を飼っていて、熱帯魚と水槽の引っ越しを考えている方は、併せてこちらの記事『水槽と熱帯魚の引っ越し。物件選びの注意点と引っ越し手順や専門業者の紹介』もどうぞ。

についてお伝えします。

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