引っ越しする理由は、人さまざまです。
その人のライフステージに合わせ、進学、就職、結婚前の同棲、そして結婚。
さらには子供が出来、部屋が手狭になったから、一戸建てやマンションを購入し、1か所で長く住むために引っ越しをする場合など、色々な状況があります。
今回から数回に分け、単身、同棲、結婚、建て替えなど「シチュエーション別」に、引っ越しする際のコツをお伝えします。
今回は、「シチュエーション別、引っ越しのコツ(同棲/結婚編)」として、いままでお二人がそれぞれ別々に暮らしてた状況から、二人一緒に生活することになる場合の、引っ越しのコツについてご紹介します。
引っ越しのコツ(同棲/結婚編):同棲する場合
同棲する場合の注意点
同棲する場合、注意点がひとつあります。
それは、もともとあなたが住んでいる物件の賃貸借契約書に、
入居者(住む人が誰であるか)や入居人数が規定されている場合があります。
詳細は、あなたが住んでいる物件の契約書や規約を確認し「居住者以外の宿泊や居住を禁止する」などの文言が無いか確認して下さい。
黙っていれば分からないのでは?と思うかもしれませんが、一人と二人では生活音が当然変わってきます。そのことにより、近隣住民から騒音苦情が出ないとも限りません。
そうなると、もはや隠し通すことはできなくなってしまい、最悪の場合、強制退去ということもあります。
そうならない為には、特に契約書や規約に記載がある場合は、しっかりと「同棲したい旨」を申し出て、可能かどうか相談してみましょう。
もし許可が出ず、断られた場合は、諦めて2人で住める物件を探すようにしましょう。
次項では、同棲する場合は、今住んでいるところを引き払い、少し広めの二人で住みやすい部屋に引っ越した方がいい理由を紹介します。
同棲⇒結婚前提で引っ越しする意味(メリット)
当然、「同棲」とは結婚を前提で彼・彼女と一緒に住み、結婚生活をうまくやっていけるかどうかの「お試し期間」のようなものです。
そのような理由から、同棲はした方がいいと私個人は思います。
私自身も、彼女(今の奥さん)と1年半ほど同棲後に、結婚しました。
特に、お互い仕事を持ちながら忙しい独身状態で同棲していると、家事の分担なども自然と行う様になり、
また、相手の得意不得意も分かり、結婚後の生活も想像しやすくなります。
さらには、当然ですが、結婚生活を続けていく上で重要な「お金の管理」についても、お互いのお金に対する価値観や負担割合など、同棲期間を通じて確立されていきます。
例えば、東京都内(板橋区)で、1K住まい月額7万円×2人分借りていると、ふたりで合計月額14万円支払っていることになりますが、
これを同棲することにし、2DKの住まい月額9万円のところに2人で引っ越しすると、月々5万円も節約できることになります。
すると、敷金・礼金で各2か月分、不動産屋への仲介手数料、火災保険料その他引っ越し費用など足しても、60万円ぐらいで抑えられるでしょう。これは節約で捻出される月々5万円×12か月分にしかなりません。
二人がそれぞれ賃貸物件で生活していたとなると、冷蔵庫、テレビ、洗濯機、ソファーなどは、当然二人分あり、どちらかが不要になるはずです。
このように同棲する場合は、共有できる荷物も数多くあるため、全体の荷物量は、単純な二人分ではなく、一人分プラスアルファで済むようになります。
そうなると、当然不用品を処分する必要が出てきます。
不用品の処分については、引っ越し準備作業で最も大事な不用品の処分についての方で詳細に解説していますので、そちらをご覧ください。
不用品は、多少でも現金化できればうれしいので、時間がある方はネットオークションでコツコツ売却してみるといいでしょう。
また、引越しの際に不用品を買い取ってくれる引越業者もあるので利用を検討してみて下さい。
「引越しの不用品買取で『トレファク引越』は使えるサービスか?提携業者や口コミ情報まで詳細解説」
以上様々な理由から、同棲することをおすすめします。
実際に引越業者に見積もりする際のコツ(可能なら立ち寄りプランを利用する)
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同棲や次項の結婚の場合もそうですが、2人分の荷物を2か所から持ってきて、新居の1か所に運ぶという作業になる場合もあるかと思います。
その為このような場合、通常の引っ越しのように、旧居1か所⇒新居1か所の移動だけでは済みません。
通常、引っ越し会社のプランには、立ち寄りや、2か所寄ってから、新居1か所に運ぶというプランは掲載されていないかと思います。
しかし、事情を説明すると、対応してくれる引っ越し会社も実は結構あるんです。
立ち寄りプランについては、別記事『引っ越しで新居に行く前に立ち寄りたい所があるんですけど大丈夫ですか?』の方で詳しく紹介しています。併せてご覧ください。
彼・彼女が個別に引っ越しを行うと、それぞれの料金が掛かってしまいますし、二度手間となってしまうので、引っ越し会社と相談し、1日のうちに、両方とも回ってしまい、新居への引っ越しを済ませられるか確認するといいでしょう。
但し、二人の旧居が比較的近く、新居もそう遠くない場合に可能な話です。
どう考えても、1日では移動できない距離の場合は、通常と同じく、2日に分けて作業をすることになります。
このような場合は、2件の引っ越し契約となりますが、2件分なのでということで話をすれば、多少の値引きに応じてくれるとは思います。
主な引っ越し会社では以下の会社(50音順)などで取り扱いがあります。表立って記載されていない場合もあるので、まずは相談してみて下さい。
・アート引越しセンター「2か所からのお引越(ご結婚時など)」
・クロネコヤマト(ヤマトホームコンビニエンス)「ライフステージから探す」、「引越らくらくタイムリーサービス(ご家族W割引)」
・ダック引越センター⇒2017年9/末で引越事業から撤退、営業終了
・関東から関西・九州など長距離引越を安くが得意な会社は、引越のプロロ「引越しプランで選ぶ」
なお、関東エリアは別の「プロロ関東」になります。
引っ越しのコツ(同棲/結婚編):結婚して一緒に住む場合
どのように引っ越しするか(1件の引っ越し契約で立ち寄りプランを利用するor2件引っ越し契約して同時進行させる)
【パターン1】
夫、妻ともに同時進行で別々に引っ越しを進め、後ほど新居で合流するという形をとると、時間的には一番ロスが少なくて済みます。但し費用は基本的に2件分となります。
同じ業者で頼むと、多少のディスカウントはあるかもしれません。
【パターン2】
同棲の項目でも説明した通り、1件の引っ越し契約で、「立ち寄り」をしてくれる引っ越し業者またはそのようなプランもあります。
立ち寄りプランを利用すると、半日もしくは1日掛けて夫と妻両方の旧居を回り、荷物の搬出を終えた後、新居へ荷物を運んでくれます。
このようにすると、時間は掛かりますが、費用は2件分個別に契約するより、確実に割安になります。
【パターン3】
夫・妻の旧居の距離が遠い場合(遠距離恋愛など)は、出来るだけ新居に近い方のどちらかの旧居からの荷物を多く引っ越すようにして、遠距離になるところからの引っ越し荷物は最小限となるように、不用品の処分、引っ越し荷物の選別を行うようにします。
遠距離からは、できる限り単身パックなどの混載便で運べる荷物量(大型家具などが無い状態)にすると、安く済ませることが出来ます。
新居で使う家具・家電などの関係上、どうしてもそのようにいかない場合は、2件分個別に引っ越しするよりも、必ず立ち寄りという形で一緒に引っ越しするように契約しましょう。
引っ越しは遠距離になるほど高くなりますので、遠距離の移動は1回で済ませた方が当然安くなるからです。
結婚した場合の各種手続き
同棲の場合と決定的に違う点は、公的に一緒に住んでいるという事実になるため、婚姻届け(入籍の届け)を役所に提出し、各種銀行、保険会社、運転免許証などの住所変更手続きを行う必要がある点です。
また、苗字が変わる側(通常は妻の方ですね。婿入りした場合は夫の方)は、住所変更と合わせて、氏名の変更手続きが必要となります。
正確には、戸籍と住民票の内容は一致しなければならない為、婚姻届の提出に伴い住民票も自動的に修正されるというメリットがあるからです。
・住民票の苗字は⇒戸籍の苗字に
・住民票の本籍地、筆頭者は⇒新しい本籍と筆頭者に
・世帯主との続柄は⇒同居人などから妻に
自動的に変更されます。
ですから、その後の転入届も、先に婚姻届を出している旨伝えるだけで、その日のうちに新しい姓名での住民票を取得することが出来ます。
事情により、結婚と引っ越し時期が大きくずれてしまう場合は仕方がありません。
最後に
同棲/結婚とも、引っ越しのやり方次第で、費用をうまく抑えられたり、時間を節約することが可能です。
今回の内容を参考に、よく計画を立ててお二人の引っ越しに望むようにしてください。
についてです。
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