エアコンクリーニングはコロナの影響でお家時間を過ごす人が増えたことから、
エアコンの稼働率増加⇒エアコンクリーニングの必要性に関心⇒需要拡大という状況になっています。
人気のエアコンクリーニング業者になると、繁忙期では2~3週間待ちというほどです。
ところが、肝心のエアコンクリーニング事態に関しては、肯定派/否定派が存在し、エアコンクリーニングしてもらったら壊されたという経験から【エアコンクリーニング しないほうが良い】と考えている人もいます。
・エアコンクリーニングする目安は?
・エアコンのカビは健康被害を及ぼすの?
・エアコンクリーニングとは具体的には何をするの?
このような疑問、知りたいことがある方は是非読んでみて下さい。
今回は、「エアコンクリーニングしないほうが良い?エアコンのカビ問題は分解清掃で解決」と題して、エアコンに発生するカビが健康へどんな影響を及ぼすのか、またエアコンを製造しているエアコンメーカー自身はどう考えているのかも交えてお伝えします。
エアコンクリーニングは必要ない!の真相は?
エアコンクリーニングしないとどうなる?
エアコンクリーニング必要の有無を議論する前に、
そもそもエアコンクリーニングをしばらく行わないとどうなってしまうのか説明します。
エアコンの仕組みを簡単に説明します。
室内の空気の流れだけに着目すると、
室内の空気は通常エアコン上部にあるエアコンフィルターを通して吸い込み、内部の冷却フィン(熱交換器=冷却器)で冷やされた空気が円筒状の貫流ファンを通って下部の吹き出し口から排出されて、部屋の中を冷やしたり温めています。
以下の図を見ると理解し易いと思います。
出典:TDK TECH MAG-第146回 エアコンの除湿・冷房の仕組みとは?
この図ではフィルター部分は省略されていますが、入って来る空気が再熱器/冷却機に入る前の部分に設置されていると考えて下さい。
エアコンは、常に部屋の中の空気をホコリや汚れと共に吸い続けています。
そして、特に梅雨時期と夏場のエアコン使用(除湿&冷房)では、部屋の空気の温度を下げることもモチロンですが、湿度を下げることで涼しく感じるようにしています。
つまり、掃除をしないとエアコンフィルター、熱交換器、貫流ファンには「ホコリ」や「汚れ」が溜まり、
ドレンパンには「湿気(水分)」が溜まります。
どちらも溜まり過ぎると、入って来る部屋の空気が十分に吸い込めなくなってエアコンの効率が落ち、余計に電気代が掛かったり、
ドレンパンの水分が排水パイプから上手に排出できなくなると、エアコン吹き出し口から水が落ちたりします。
溜まり過ぎて良いのはお金だけにしてもらいですね(笑)。
エアコンの性能が低下⇒電気代が余計掛かる
というのがポイントです。
エアコンクリーニングをしないからと言って、即壊れるというわけではありませんが、色々な面でデメリットが発生します。
エアコンのカビがひどい状態とは?
エアコンをクリーニングせず放っておき、エアコンに付着するカビがひどい状態では、どのようになってしまっているのか、ココで写真をお見せします。
吹き出し口(ルーバー)部分の黒い点々、これ全部カビですよ!ぎゃ~
出口の部分でコレですから、内部の貫流ファンや熱交換器の部分がどの程度ひどいことになっているかは、想像に難くないでしょう。
このカビが生えているエアコンを通った風を浴びていたなんて、知っただけで「気持ち悪い」ですね。
エアコンクリーニングをしてもらうと、排水が真っ黒です。
エアコンのカビが問題ない?それウソでしょ
一部には、カビは自然界に発生する物だからそこまで心配することは無いという意見も有りますが本当でしょうか?
水虫は白癬菌というカビのような物ですし、パンに生える青カビもカビです。湿気の溜まりやすいお風呂場には、エアコンと同じように黒カビが生えます。
エアコンになぜカビが生える?
エアコンにはなぜ付き物のようにカビが生えるのでしょうか?
また、エアコンクリーニングでオプション料金の抗菌コートや防カビコートは施工する意味あるのでしょうか?
まずカビの発生する条件ですが、カビは高温多湿の環境を好みます。
温度は20~30℃、そして湿度は65%を境に急激にカビの発生が増えます。
エアコン内には、部屋内の除湿した水分をキャッチするためのドレンパン、熱交換器、円筒状の送風ファンがあり、エアコン内部の湿度は90%以上にもなるそうです。
そして、フィルターや送風ファンには隙間もあるので、カビの栄養分となる「ホコリや汚れ」も溜まります。
カビにとってエアコンほど住みやすい場所はないでしょう。
その為、どんなにフィルター掃除や日常のお手入れを頑張ったところで、エアコンにカビが生えることを100%防ぐことは出来ません。
ですから、多少の予防効果は有るとしても抗菌コートや防カビコートを施工しても、カビは必ず生えるので、諦めて下さい。
エアコンのカビによる健康被害と病気
カビを放置したままエアコンを使用し続けると、すなわちカビの胞子をエアコンを使って部屋中に拡散していることになります。
通常、体力の弱いお年寄りや病気がちな方などでなければ、それほど深刻な影響が出ることは有りませんが、
「気管支喘息」、「アトピー性皮膚炎」は元より、ひどい場合には「過敏性肺炎」と言って
空調や加湿器についたカビ類(アルテルナリア、アスペルギルスなど)を吸入することが原因となる換気装置肺炎
にまで発展し、咳、息切れなどの症状が発生します。
また、少量の抗原に『長期間』さらされると急性症状ではなく慢性化してしまいます。重症になるとステロイド剤の服用が必要です。
このようなことから、エアコンクリーニングを行ってカビをキレイに取り除くことは重要です。
エアコンのカビで目が痛い
エアコンのカビが原因で目が痛いという事は起こり得るのでしょうか?
エアコンに付着しているカビは、目の粘膜に付着すると「アレルギー性結膜炎」を引き起こし、目の周りが赤くなったりかゆくなったりします。
気管支など呼吸器系に影響が出なくても、エアコンを使用していると何となく目の周りが赤くなる、かゆいといった症状が出る場合はエアコンが原因の「アレルギー性結膜炎」かもしれません。
エアコンのカビが無害という事は有り得ない
以上のような理由から、エアコンのカビが無害という事はありません。
仮に、あなた又は家族が健康で実害が無いとしても、汚いカビまみれのエアコンを使っていると考えるだけでどうでしょうか?
決していい気持ちはしませんよね。
あなたがここまで情報を調べたのなら、エアコンクリーニングするのは1台当り1~2万円程度なので、最低限使用頻度高いモノ(リビング設置)や汚れがひどいモノだけでもエアコンクリーニングに出したほうが賢明です。
分解洗浄なら1~2年に1回で済みますから。
エアコンクリーニングは必要か?頻度はどのぐらいが最適
エアコンクリーニングをやって貰った方なら、良く理解できていると思いますが、一度も依頼したことが無い人は、どのぐらいの頻度でエアコンクリーニングを実施したらいいか分からないと思います。
・春秋も使用し、ほぼ通年使用しているような場合は、1年に1回する必要が有るでしょう。
また、料理をするキッチン&リビングに設置してあるエアコンと、寝室に設置してあるエアコンとでは、油分での汚れ方にも違いがあるので、同じ期間使用してもどちらも同じ汚れ方と言う訳ではありません。
実施の目安としては、
また、
吹き出し口から出ている風が、左右、真ん中、均等に出ているか、風量はしっかり出ているかどうかもチェックポイントです。
もし、このような症状が出ていたら、エアコンクリーニングするタイミングです。
特に、
また、エアコン下部の風が出てくる部分を覗き込み、黒カビや埃がたくさんついているようなら、
エアコンクリーニングを実施した場合、効果がハッキリと感じられるぐらい汚れているので、是非エアコンクリーニングに出してみて下さい。
エアコンクリーニングを実施すると、フィルターや各部品の詰まりが解消、エアコン性能の復活⇒電気代節約。ほこりや汚れが取れることにより、エアコンからの空気が清浄・清潔になります。
エアコンクリーニング 10年以上の機種は慎重に!買い替えも要検討
自分でも簡単に取り外して掃除できるエアコンフィルターは掃除したことがあるという人でも、買ってから一度もエアコンクリーニングをしてもらったことが無いという方、実は結構いるのではないでしょうか?
最近の自動お掃除機能付エアコンが大多数を占めている状況では、
「え?自動でお掃除してくれるんだから、メンテナンスフリーじゃないの」と勘違いしている方もいるかもしれません。
そういう方こそ、むしろエアコンクリーニングをやってもらうと、すごい結果(汚れ)に驚愕することになると思いますよ!
もし一度もクリーニングしていないと、先ほどの写真のようにひどい状態になっていると思いますよ。
エアコンで10年経過したものは、補修部品が無い
「だったら、早速お願いしようかしら?」
と思っても、10年以上前の機種をエアコンクリーニングしてもらうには注意点があります。
冷蔵庫やエアコンなどの電化製品は、概ね半年~1年ごとにニューモデルが登場するほど、製品サイクルが早い商品です。
その為、
つまり、
クリーニングする・しないに関わらず、何かの拍子に故障した場合に修理しようと思っても、部品が無くて修理出来ないという事態が当たり前のこととして起こります。
電気製品メーカーとしては、
「10年経ったたら買い換えて下さいね。ウチも商売ですから。買ってもらわないと困るんです。」と言わんばかりです。
エアコンクリーニング 10年以上の機種は、クリーニング自体を断られる場合が多い
大抵のエアコンクリーニング業者では、賠償責任保険に加入しているので、クリーニング作業が原因の故障などは保証してもらうことが出来ます。
しかし、と言ってもそれは修理できる場合のみ。新品を買ってまで補償してくれるという事ではありません。
先ほど説明した『補修部品の問題』から、エアコンクリーニングの分解/組立て作業中、その後の動作中に、エアコン本体及び部品が壊れてしまうと、
修理しようにも修理出来ないのが現実なんです。
例えばエアコンカバーが割れた、爪が折れたなどです。
その為、
の2種類に分かれます。
あなた自身も、もし壊れても仕方ないという気持ちで依頼するようにして下さい。
もちろん、何ら壊れることなくその後も使い続けられる可能性は十分ありますが、万が一のことを考えて「エアコンの買い替え」検討及び予算の確保はしておくようにして下さい。
エアコンクリーニングを頼んで後悔しないため
10年以上だと補修「部品がもう無い」という事以外に、今まではとりあえず動いて使えていたのに、エアコンクリーニングを頼んだばかりに壊れてしまったじゃないかと後悔する人もいます。
また、最近ではプロと呼べるほどの技術もないのに、エアコンクリーニングを実施した挙句に、電子部品に水が入りエアコンを壊してしまうクリーニング業者が後を絶ちません。
エアコンクリーニングで失敗しないためには、どのようにして良い業者または作業スタッフを探すか、また見極めるかが何より重要です。
詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
「エアコンクリーニング業者失敗しない選び方【最強マニュアル】」
エアコンクリーニング作業の流れは?エアコンのカビ問題は分解清掃で解決
エアコンクリーニングの分解清掃は、壁掛け状態でも簡易的に行えますが、本来は室内機本体を取り外して完全に分解して行うものです。
そうしないと、不慣れな作業者が壁掛け状態のままで作業をしてしまうと、洗浄液が電子部品や基盤にかかったりしてショートしたり、故障の原因になってしまいます。
そのため、一口にエアコンクリーニングと言っても料金の安さや技術力の差で、以下のように分解する程度が異なってきます。
細かく分解すればするほど、隅々まで洗浄することが出来るので、カビの除去力も全然違ってきます。
時間が許すなら、室外機を取り外して持ち帰ってから、自社で完全分解し洗浄してもらうことをオススメします。
ダイキン工業の公式Youtubeで分解動画があったので紹介しておきます。
このタイプは、作業が簡単なお掃除機能無しのスタンダードタイプです。
出典:ダイキン工業【公式】Youtube-洗浄作業 壁掛けルームエアコン室内機編【ダイキン】
このように、エアコン製造メーカーである『ダイキン』自信が解説動画を作成しているほどなので、汚れの度合いに応じた定期的なエアコンクリーニングが必須なことは理解してもらえると思います。
次が、お掃除機能付エアコンの完全分解動画です。
完全分解するには電気工事士の資格が必要なんですね。だから、一般のクリーニング業者は完全分解までせずに、基板などを防水保護した状態でクリーニングする理由が理解出来ました。
一般的な完全分解せずに行うクリーニングが次の動画です。
この3つの動画を見比べると、どこまで分解できるかが業者の技術レベルを測る指標になることが理解できたと思います。
「レベル6」の壁から取り外して、持ち帰って完全分解&洗浄後、再度取付に来てくれるのは、サカイ引越センターグループのエアコン分解クリーニングはエレコンぐらいでしょう。
エアコンクリーニングに関する質問Q&A
エアコンクリーニングするなら、いつが良い?
日本の本州(北海道と沖縄を除く)でエアコンを使用するのは、湿度の高い梅雨時期&夏の暑い時期(6~9月)と冬の寒い時期(12~3月)がメインになると思います。
そうならないためにも、エアコンを稼働する必要が無い、その他の月(4~5月、10~11月)にエアコンクリーニングに出すのがオススメです。
また、閑散期ならば、業者間で仕事の取り合いとなる場合もあり値下げが期待できる点からもオススメします。
エアコンは自分で掃除しても効果あるの?
DIYストアーなどで「エアコン用クリーニングスプレー」などが市販されていますが、使って効果あるんでしょうか?
専門業者に頼んでエアコンクリーニングしてもらうのとは全然違い、そこまで効果があるものではありません。
洗浄・分解力はそれなりに有っても、その後のすすぎ(高圧洗浄)の工程が家庭でやるには不十分となり、結果、逆に熱交換器の内部に汚れが詰まってしまう原因にもなり兼ねません。
自分で出来るエアコンの掃除はフィルターのホコリを取って洗浄するぐらいにしておいた方がいいでしょう。
フィルターの掃除は、フィルターを取り外して掃除機で吸い取るでもいいですし、油汚れやヤニ汚れがひどい場合には、中性洗剤を掛け古くなった歯ブラシなどでこすって水洗いすると汚れやほこりが良く落ちます。
エアコンのフィルターは目詰まりし易いので、使用環境にもよりますが、最低3ヶ月に一度は取り外して掃除すると良いでしょう。
お掃除機能付エアコンはクリーニング不要なの?
最近では自動お掃除機能付(お掃除ロボット付)エアコンが多くなってきました。
じゃあ、自動で掃除してくれるんだから、私は掃除しなくて良いのよね?
と勘違いしている方もいるかもしれません。
しかし、
ロボットがフィルター部分を掃除することで、フィルターのホコリを除去しフィルターが詰まり難くするだけです。
その他の部分、吹き出し口の清掃・カビ取り、熱交換器のホコリや汚れの洗浄などをしてくれるわけではありません。
通常のスタンダードタイプと同じように、自動お掃除機能付(お掃除ロボット付)エアコンにおいても、エアコンクリーニングは必要です。
エアコンクリーニングを依頼する時の準備は何が必要?
業者にエアコンクリーニングを依頼する場合、あなたは(あなたの家では)何の準備をしておく必要が有るでしょうか?
エアコンクリーニング業者のホームページなどにも書かれていますが、
が必要になります。
汚れが周囲に飛び散らないようにする養生作業は、業者の方がやってくれるので、心配は要りません。
あと、1台当りの作業時間ですが、お掃除機能の無いスタンダードタイプで1.5~2時間、お掃除機能付では3~4時間掛かるのが目安です。
依頼する台数と部品の取外しがスムーズに行くかどうかでも作業時間は変わるので、他の予定を前後に入れることは出来るだけ避け、余裕を持った時間設定にしておくようにして下さい。
通常タイプとお掃除機能付エアコンの見分け方は
ここ10年ぐらいのモデルでは、そのほとんどに搭載されるほど標準装備になりつつある「自動お掃除機能」(会社によって、「お掃除ロボット」など呼び名は様々)。
見分け方は、下の画像を見て頂ければ一目瞭然です。
「自動お掃除機能」無し(スタンダードタイプ)のモデルは、前面のカバーを上げると、すぐにフィルターが露出し、簡単に取り外せるようになっていますが、
「自動お掃除機能」付きではカバーを上げてもフィルターは確認できず、このモデル(富士通製)では青色の部分がお掃除ロボ&フィルター部となっています。
エアコンクリーニングを実施するにおいては、フィルターのみならずこの裏側に付いている「自動お掃除機能」(お掃除ロボット)部分を電気的にも取外す必要があり、
分解により時間が掛かるために、エアコンクリーニング料金はスタンダードタイプよりも各業者で「70%前後高い料金」設定になっています。
最後にまとめ
最後に今回の要点をまとめると、
・クリーニングの目安は1~2年に1回
・自動お掃除機能付エアコンでもエアコンクリーニングは必要
以上です。
エアコンクリーニングは、みんなが使い始める繁忙期になると非常に混雑するので、賢いあなたは、エアコンを使用していない時期に頼むようにして下さい。
閑散期だと、料金のディスカウントも期待できますよ。
持ち帰っての完全分解洗浄は、
サカイ引越センターグループのエアコン分解クリーニングはエレコン
それでは、また次回。
次回は、
と題してお送りします。
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